40歳、今更ですが (Page 3)
古くてすぐに軋むベッドの上で、灯りも消さず俺の陰茎にしゃぶりつく金子を見下ろしながら胸の奥が焦がれる。
きっかけははっきりしていないが、胸の焦りに心当たりがあるとしたら末の甥っ子が小学校に入学したころからかもしれない。
同じころに上の子も中学になると聞いた。甥っ子たちが産まれる前の俺たちはまだ白髪とは無縁で、休日には合コンにも顔を出していた。
どっちが先に結婚するかなんてぼんやりと話していたし、一応付き合っている彼女もいた。
俺たちは元々同性愛者じゃない。縁がないわけでもなかった。
酒の勢いで告白をして一夜を過ごして、そこから関係が始まったがこんなに長く続くとは思っていなかったのも本音だ。
AVのように見せつけるようなテクもなく、ただ夢中で陰茎にしゃぶりつく男。
勃起した陰茎から顔をあげた金子の口元には陰毛がついている。本当に色気も何もあったもんじゃない。
「勃った勃った。まだまだ元気だなー」
「ガキじゃねぇんだ、そのノリはやめろ」
「ガキじゃねぇけど俺と山田の仲だろ」
口元についた陰毛を取ってゴミ箱に捨てると、思い出したように立ち上がった金子はコンビニ袋からコンドームを持ってベッドに戻る。
まだ若かったころからずっと、別に穴が開けられてても妊娠するわけじゃねぇしと気にせずにいた俺と違って腹を下すからと毎回必ずゴムを持参している。
使っても使わなくてもケツに異物突っ込むんだから少なからず下りはするんだが、ゴムだけは絶対に譲らなかった。
慣れた手付きで先端部に液溜まりを添え当て、くるりと器用にゴムを被せていく。
俺の上に跨った金子が不自然に動きを止めるから何か塩梅が悪いのかと膝を立てて起き上がろうとすれば、肩を押されてベッドに戻される。
焦らしプレイか?そう思った矢先、腰を落とした金子の中に飲みこまれていった。
「っ…あ、やーちんさ」
「お、…ん、なんだよ」
「俺が今よりじじいになって、やれなくなっても傍にいてくれんだよな?」
まだ薄らと割れた腹筋は俺の腹より全然綺麗で、皺を刻んだ表情も相変わらず綺麗なもんで。
腰を揺らして自分でいいところを狙いながら、俺に見せつけるように乳首を弄りだす。
金子のセックスは本能的で、前戯の類もあまりしない。そんなところもいいと思っていたが煽るように乳首を捏ねる指に思わず息を飲む。
散々乳首なんかで感じるわけがないと否定して触らせもしなかったくせに、しおらしいことをいいながら乳首を捏ねる度きゅっと俺の陰茎を締めつける。
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