40歳、今更ですが (Page 4)
「お前が浮気しなけりゃあな」
「はは、ならそういうことだ…っあ、デカくすんな」
幼馴染で親友で、義兄弟で恋人で、探そうとして探せる縁でもなければ得ようとして得られる縁でもない。
全ての関係を満たしてくれるのは金子以外に有り得ないんだから、これはもう愛や恋なんて甘ったるいものでもない。
それでも焦りはあった。俺と付き合っている間に産まれた甥っ子はもう中学校だの小学校だのに入学している。
もう40、まだ40。今ならまだ自分の子を抱けるかもしれない。
金子なら一回り下の嫁をもらえるかもしれない、その可能性を俺が潰しているんじゃないかと不安にもなった。
きつく締めつけたまま大きく円を描くように腰を揺らされる。根っこごと持っていかれそうなこの快感が好きだ。
雁首が前立腺を刺激し、喉を反らして快楽に耐える金子が好きだ。
「アッ!やーち、ンンッ急、にっ」
「かっちゃん、じーさんになっても勃たなくなってもお前のことが好きだよ」
昔より確実に筋肉は減った腰を掴んでベッドに押し倒し、反動で俺の腰が悲鳴をあげるのも構わず肉壁を抉る。
慣れない頃はひどい喘ぎだった。喘ぎというよりはただの呻き声で、お互いヤった次の日はひどい声をしていた。
ケツが痛くて中断したことも、フェラの最中に噛まれたことも。
それでももうやらないとはならず、お互いに抱き合って何年も繰り返し繰り返しすごしてきた。
勃つ内はそりゃやりたい。性欲が生きている内はめいっぱいにいい思いをしたい。
性欲が枯れて勃たなくなったら裸で抱き合って眠りたい。そう思えるのは他ならぬ金子が相手だからだと再確認する。
俺の兄貴と金子の妹が結婚すると報告してきた日の夜、俺は金子に告白して抱いた。
あの日もこうして組み敷かれた金子を見下ろしながら、今と同じことを思った。あのころは若さが邪魔をして言えなかったが。
「なあ、俺たちも結婚しよう」
金子の弱いところは熟知している。まだそこは攻めていないのに、突然締めつけを増してイきやがるから俺も釣られて射精した。
情けないがイった直後には萎え始める陰茎からゴムが外れない内に腰を引いて抜け出せば、金子は内腿を痙攣させて途切れ途切れに喘いでいる。
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