依存に泳ぐ (Page 2)

「あー…っん、ぁ…」

ゆっくりと肉壁をなぞるように入りこんでくる陰茎は、前立腺に触れて少し引いていく。
再び入りこんで雁首で前立腺を擦ったかと思えばまた出ていき、何度も繰り返してから奥へと入りこむ。

何度も達した身体はゆっくりされる方が快感が強く、達彦の性器を根元まで受け入れると同時にイきそうになった。

「あっま、そんなっア、ァッ!」

腰を掴んだ達彦が勢いよく腰を引いて、互いの肌が思いきりぶつかるほど強く深く俺の中を抉った。
射精より先に中が痺れるような快感が襲い、中だけで達したのに達彦の動きは止まらない。

ゴツ、ゴツ、と音がするほど深く腹底を突き上げ、何度もした後とは思えないくらいがっついてくる。

しばらくやってなかった俺の身体は俺が思っていた以上に敏感になっていて、今イったら辛いとわかっているのに我慢ができず少量の精液を吐き出した。

少し忘れていた快感を思い出した前半戦、それから快感を思い出してからの後半戦。
僅かながら痛みを感じていた方がまだマシだったかもしれない。

達した直後の身体を容赦なく揺さぶられ、突然動きが止まったかと思えばゆっくりと、ねっとりした動きで腰を揺らし始める。

陰茎が出入りするたびに腰が震えあがり、萎れたままの性器から先走りなのか汗が伝っているだけなのかもわからない体液がポタポタとシーツに落ちる。

「ひぅ、あっいって、る…!あッうぅんっ」

根元まで押し込まれたまま腰を捻られると内壁をぐるりと撫でられるような錯覚を覚え、ほんの少しの恐怖心を抱く。

下半身の感覚がないような、俺が俺じゃなくなるような恐怖だ。
腹の奥に植えつけられた熱が理性を溶かして消えていく、イってることしかわからないし考えたくない。

シーツを握っていた指の感覚がなくなりかけた俺は慌てて指の力を抜いた。
白っぽくなった掌で雑に唾液や鼻水を拭い、腕を伸ばす余裕もなく腕に顎を乗せる。

本気で抗えば逃げられるかもしれない、怖くて仕方ないのに逃げ出したくない気持ちもあって身体が思うように動かなかった。

「ずっと思ってたんだ、どうやったら優斗が俺だけで満足してくれるのかなって。遊びに行くのも楽しいけど、俺がいないと駄目にならないかなってさ」

前立腺をぶっとい性器が撫であげて、押し潰す。指の爪先まで鋭い快感が走っていっそ笑えるくらい腰が跳ねる。
達彦がいるから遊びに行くのが楽しいんだって言いたいのに、口から出るのは甘ったるい嬌声ばかり。

とっくにお前がいないと駄目な人間になってんのに、そんな素振り見せなかったくせにと文句も言いたい。
まだ達していないのに達彦が俺の中から抜け出ていく。

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