1億回でもキスしていいよ
イケメンで優しく、悲の打ちどころがないスパダリ彼氏のユキト。でも、ハルはユキトに言えない不満があった。それは…セックスの最中、ユキトがキスをしてくれないこと!人一倍キスが大好きで、もっといっぱいエッチなキスをして欲しいハルは、ユキトに思いを打ち明けられるのか…?
「恋人」という一点において、正直、俺はかなり恵まれていると思う。
ユキトと知り合ったきっかけは、軽い気持ちで始めたマッチングアプリだった。
趣味の近いやつがたまたま近所に住んでるっていうから、「物は試し」と会ってみたのだ。
そうしたら、待ち合わせ場所に現れたのは──まさかのガチのイケメン。俺は完全にビビった。
だって、マチアプで会えた相手が本物のイケメンなんて、美人局か詐欺かと思うだろ?
でも、そうじゃなかった。
ユキトは確かにイケメンだけど、マチアプ界隈にありがちなチャラついた男たちとはまるで違う。
まず、見た目が派手じゃないし、物腰も柔らかい。話し方も穏やかだから、一緒にいるとすごく落ち着く。
さらにマメな性格で、LINEは毎日くれるし、ちょっと前髪を切っただけでも気づいて、すぐ褒めてくれる。
料理が得意でよく振る舞ってくれるけど、俺の作ったしょうもないメシも、「うまい、うまい」って食べてくれる。
ようするに、ユキトは見た目も中身もデキた「スパダリ」ってやつなのだ。
ただし。
俺には、1つだけ、ユキトに対して不満があった。いや、不満というのも烏滸がましい、小さなモヤモヤだ。
それは、ユキトがセックス中に、一度もキスをしてくれないということである。
*****
「…っあ、ユキ、ト…ッ!奥、深い…ッ!」
向かい合って座るユキトの胸にすがりつき、俺はゆっくりと腰を下ろしていく。
俺の尻肉はユキトの両手によって左右に開かれ、その間にある秘蕾は、ずっぷりとペニスを飲み込み、ひくひくと痙攣している。
「ハルくん。大丈夫?痛かったら止めるよ。それとも…体勢、変える?」
俺の背中を優しく撫でながら、ユキトが言う。こいつときたら、こんな時まで気が回る、本当にいいやつなのだ。
「いや、痛い…、わけじゃないから。ゆっくりすれば、大丈夫…ッ」
「そう?じゃ、ハルくんのペースでいいよ。…上手だね。うん…ほら、もう根元まで入ったよ」
よしよしと頭を撫でられる。一番苦しいところを乗り越えた安堵から、俺はほうっと息をついた。
胡座をかいたユキトの膝の上に、ぴったりと尻を密着させて座り込む。
はたからは、カップルがただ向かい合って抱き合っているように見えるだろう。でも、俺の腹の中には…ドクドクと脈打つユキトのペニスがしっかりと挿入されている。そう思うと、否応なく、興奮してしまう。
最近のコメント