FLOWER (Page 3)
ついばむようなキスを繰り返しながら、身体を寄せ合う。
そのとき梓が身じろいで、俺の胸を押し返して起き上がらせた。
「あずさ…?」
「いいから黙って」
俺の上に乗った梓は手探りで、俺のペニスに触れる。
そしてそれを自分のアナルへと挿入した。
「あぁ…!」
「ッ…」
「ふっ…ぅあ」
ズプンッと音がたち、梓の中にすべてが入った。
ピクピクと跳ねる梓の身体を支えながら、じっと梓の高揚する表情を眺めていると梓が顔をそむける。
見えていないのに俺の行動を見透かして恥ずかしそうにはにかんだ。
「あんま見んな」
「見たい」
「俺はくっつきたいんだけど」
「え…?」
梓は俺の両頬に両手を添えて口角をあげた。
「その代わりいっぱい声を聴かせてやるから。俺をいっぱい気持ちよくしてよ、誠也」
ぎゅっと俺の背中に手を回した梓は耳元に唇を寄せる。
確かにこれなら声が聞こえる。
けれど色っぽい梓の声だけで達しそうになってしまった。
「ほら、動けよ」
「梓!」
梓の挑発に耐えながら、望み通りに腰を揺らす。
「ふぅ、あっ、んっ」
「きもちい?」
「ん、きもち…い、きもちぃ…よ」
腰が揺れ、ぐちゅぐちゅと音が響きほぐれてきたことを知らせる。
それを合図に梓の腰をわしづかみにして細かく上下させた。
「あっ、あ、ああっ、あっ」
パチュパチュと音がたち、激しくするたびに梓は俺の背中に爪をたてた。
気持ちよさそうに喘ぐ梓をもっと気持ちよくしてあげたい。
そう思い、スピードを速めると背中にたてる爪も強くなった。
「ひぁ! やっ…ああっ、も…らめ…ッ!」
「あずさ、あずさ、梓!」
「んっ…あっ、せぇや…、ううっ…アッ…あああっ!」
耳元で響く梓の達した声と同時に、俺も絶頂を迎えた。
絶頂を迎えたばかりの梓の中に射精すると、彼の身体はまたさらに震える。
「ううぅ…っ、う、う…んんっ」
「…梓」
「中に出されんのきもちぃ…」
梓はグッタリと俺に寄りかかった。
その体を抱きしめながら、梓の耳元でそっと『愛してる』と囁いた。
視界の端でカーテンの隙間から、そよ風にのって花が揺れるのが見える。
まるで俺らを見守るように、鮮やかに咲き誇っていた。
Fin.
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