さよならドライバー
若手経営者の神崎圭一には専属のドライバーがいる。横領事件を起こした元社員の息子・河西義彦だ。事件をもみ消してやった代わりに、ドライバー兼愛人としてそばに置いている。この夜も河西のアパートで体を求める神崎。しかし河西に恋人ができたことを知り、かつてない感情に苛まれる…。素直になれない男×従順すぎる男、涙の一夜…!
「いつものバーに行って」
若手経営者の神崎圭一は、車に乗り込むとネクタイに指をかけた。
「はい、かしこまりました」
専属ドライバーの河西義彦が静かに後部座席のドアを閉める。
運転席に河西が戻ると、甘ったるいバニラの香りがした。
「お前、香水つけてんの?」
「多分、シャンプーだと思います」
「へぇ、今日は女の家から出勤か」
「いいえ、お袋のシャンプーです。昨晩は実家に泊まっていまして…うちのお袋、年甲斐もなく女子高生みたいなやつ使ってるんですよ…」
「ふーん、まぁどうでもいいんだけどさ」
河西が答え終える前に、神崎はシートに腰を深く戻した。
「窓、開けますか?」
「アホか、2月だぞ」
「…すいません」
河西はバツが悪そうに首筋をかきながら頭を下げた。
ワイシャツの襟がわずかに開き、背中に続く皮膚が見える。
1週間前に神崎が付けたキスマークが残っていた。
「わりと消えねぇもんだな…」
神崎はそう呟くと、ハイブランドのネクタイをさらに緩めた。
「気が変わった。行き先、変更して」
「どちらへ?」
「お前のアパート」
河西は消え入りそうな声で「はい」とだけ言うと、車を発進させた。
*****
「ぁっ…んッ神崎さん…っ」
流れ込むようにアパートの玄関に入ると、神崎は靴も脱がずに河西にキスをした。
自分より背の高い河西のネクタイを引き、激しく唇を貪る。
こじ開けるように舌を侵入させると、河西が苦しそうに吐息を漏らした。
「お前、俺の専属ドライバーになって何年だよ?」
「…4年になります」
「キスうまくなんねーな」
「すいません…」
神崎はネクタイから手を離すと、自身のベルトに手をかけた。
スーツと一緒に下着を下ろす。
すでに太くイキり勃ったペニスが顔をのぞかせた。
「もういい。しゃぶれ」
その声に、河西は玄関の床に膝をつく。
財閥の家に生まれ、20代ですでにいくつもの会社を経営している神崎にとって、自分より年上の男が跪く姿など見飽きている。
しかし河西が従順に跪く姿は、いつ見ても神崎を酷く興奮させた。
「上手に咥えろよ」
神崎は河西の少し尖った耳を撫でる。
心労のせいだろうか、耳の横に30代には似合わない太い白髪が見えた。
「失礼します」
河西は右手を神崎の腰に添えると、まだ下着の中に隠れていた陰のうを左手で持ち上げた。
「はっ…こっちは覚えがいいみたいだな」
河西は黙ったまま、ペニスの根元に舌を当てた。
ねっとりと裏筋を舐めあげる。
そのまま舌先でカリを一周すると、ゆっくりと亀頭を口に含んだ。
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