背徳が愛を乞う (Page 6)
ゴクン、喉を鳴らして口の中を空にすると、ヒロヤはペットボトルのミネラルウォーターを飲んでベェッと赤い舌を見せた。
「せんせー最近ヌいてなかったでしょ?めっちゃ濃い」
「ご…ごめん」
「で、まだまだ元気そうだしね」
勃起したマサルのモノを指先でチョンと突いて、ヒロヤはほとんど脱げていたバスローブを完全に取り払った。
小柄なヒロヤの裸は細く、白く、今にも消えてしまいそうなほど、はかなげだった。
「…っ」
「…せんせー?」
それは半ば無意識だった。
細いヒロヤの手を掴んで、マサルは自分の元へと引き寄せていた。
今、抱きしめておかないと、ヒロヤが消えてしまうような、そんな気がしたのだ。
「…ふふ、なに、どうしたの」
「ごめん…つい、抱きしめたくなって…」
「…あったかいね。せんせー。じゃあ、そのまま俺のこと抱きしめてて」
そう言って、ヒロヤは枕元に置かれていた避妊具を手にすると、手探りで封を切り器用にそれをマサルの自身に被せた。
「せんせーちょっとこっち、見て」
ヒロヤの肩に乗せていた頭をあげれば、至近距離でマサルを見てくる、黒い大きな瞳。
キラキラと黒く光りながら揺れる眼差しは、どこか幼くも感じた。
「他の客には、したことないんだけど」
そう前置きして、ヒロヤはマサルの唇に口付けてきた。
チュッと1度啄むようにキスをしてから、角度を変えて。
さっきの口淫とは対照的に焦れったいほどの優しいキスに、我慢がきかなかったのはマサルのほうだった。
触れていたヒロヤの唇を喰むようにして、舌をさしいれた。
「んんっ…」
マサルからのアクションに驚いたからなのか、ヒロヤは後孔に宛てがっていただけだったマサルのモノをズズッと一気に挿入した。
クチュ…と、触れあった口内からも孔からも、同じような水音が鳴った。
「あ…せんせー、このまま、このままっ動いていいっ?」
ギュウッと強く首に巻きついてくるヒロヤの腕が、小さく震えていた。
いっそ、このまま突き上げてしまいたい…と思う欲望を誤魔化すように、マサルはヒロヤの口内を舌で犯しながら、コクコクと首を縦に振った。
「んっふぁ…んあっ」
マサルからのキスを受けたまま、ヒロヤは腰を揺らしている。
ヒロヤが上下に揺れるたび、ギッギッとスプリングが軋み、まるで、ヒロヤの身体に傷を刻み込んでいる気がして、マサルはますます強く、華奢なその身体を抱きしめた。
「ふぁ…あ、せんせー…の、すごい、キモチいい」
喘ぎ声と共に紡がれる甘い言葉が、マサルの欲をますます駆りたててくる。
それが演技の言葉だとしても、愛しくてたまらないと感じたのだ。
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