その借金、カラダで返します!
親友にだまされて多額の借金を背負った三原。最悪なことに借入先は闇金。返すあてもない三原はヤクザの辰巳に「男娼になってカラダで返済する」と約束してしまう。男娼として働くために、まずは講習を受けることに。しかしその相手はヤクザの辰巳で…。講習という名の甘い調教が始まる!
「お前、信じた相手が悪かったな」
「はい…」
三原拓也は冷たい床に正座をしたまま、力なくうなずいた。
闇金の事務所に軟禁されて4時間。
ケツ持ちのヤクザである辰巳英輔の前で、三原は運命を受け入れようと震える拳に力を入れた。
「最後に、さっき教えた返済計画を言ってみろ」
「…借金は、カラダで返します」
*****
親友の朝倉が姿を消したのは1週間前だった。
借金の連帯保証人になってくれと泣きつかれ、渋々ハンコを押した翌日のことだった。
三原は自分を裏切った朝倉より、まんまとだまされてしまった自分が腹立たしい。
3000万円…。
成人式の記憶も新しい三原が、すぐに返済できる金額ではなかった。
ましてや相手は闇金で、日に日に法外な利息が追加されていく。
”カラダで返済するか?”と辰巳に提案され、三原は頷くしかなかった。
「あの…一応、体きれいにしました…」
事務所の風呂から出ると、辰巳の姿はもうなかった。
残っていたチンピラたちに小突かれながら、組の車に乗せられる。
到着したのは、繁華街から少し離れたラブホテルだった。
「お前、ノンケだろ?きっちり調教してもらえよ」
そう言われ、三原は車から放り出された。
このまま逃げてしまおうか…。
そんなことが頭をよぎった。
しかし見つかれば、ただでは済まない。
三原は腹を決めて、指定された部屋の扉をノックした。
「早かったな」
中から出きたのは辰巳だった。
「あ、え…っと…」
「驚いたか?俺が自ら男娼の講習だなんて」
長身の辰巳が三原を見下ろしてニヤッと笑った。
シャワーを浴びたばかりだろうか、辰巳は腰にタオルを巻き、筋骨隆々の上半身を惜しげもなく見せている。
和彫の入れ墨が二の腕までびっしりと入っていて、かき上げた髪から落ちた水滴が、胸の牡丹(ぼたん)を濡らしていた。
「今夜で、お前を立派な男娼にしてやるよ」
辰巳は強引に三原の腕を掴むと、部屋の中に引きずり込んだ。
「あの…俺、男とシタことなくて…っ」
「初モノかぁ、こりゃいい」
辰巳は笑いながら三原をベッドに放り投げた。
「ど、どうすればいいんでしょうか…?」
覆い被さる辰巳を見上げながら、三原は弱々しく尋ねた。
「それを俺が教えてやるんだよ」
辰巳が手の甲で、三原の頬をツーっと撫でた。
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