今宵、天使は兄に抱かれる (Page 2)
「会うのは3年ぶりだな」
兄さんは服を脱ぎ捨てると、再び僕を組み敷いた。
「待って、兄さん…なにする気?」
「何って、わかんねぇか?セックスだよ」
ごりっと、脚の付け根に硬く熱い感触が走る。
視線を落とすと、鎌首をもたげた男根が僕の方を向いていた。
「なぁ、普段どんなふうに男を悦ばせてんの?」
兄さんが僕の右手を掴んだ。
強い力で引き寄せる。
「いや…っ」
抵抗する僕に無理矢理、自身の男根を握らせた。
「ぁっ…」
手のひらに兄さんの熱が広がる。
硬く勃起した根元、ドクドクと脈打つ裏筋、ねっとりとした我慢汁が指の隙間を垂れていった。
「パパにしてるみたいに、俺にもシテくれよ」
耳元で兄さんが甘くささやく。
それから自分の手を重ねると、上下に動かし始めた。
「んっ…薫…」
ヌチュヌチュ…といやらしい音を立てながら、僕の手が兄さんのペニスをシゴく。
指の腹がカリに当たるたび、兄さんが甘い吐息を漏らした。
「…お前の手、やわらけぇな」
兄さんは小さく笑うと、僕の耳に舌を挿れた。
「ンっ…はぁンっ」
シゴく手の動きに合わせて、ヌプヌプと舌が出入りする。
まるで手の中のペニスで、耳を犯されているような錯覚に陥った。
「兄さ…んっ…っあぁっ…」
卑猥な水音に頭がぼーっとする。
強要されているのか、自ら進んで兄さんのペニスを愛撫しているのかわからない。
僕は知らぬうちに、淫らに腰を揺らしていた。
「いつもそうやっておねだりするのか?」
「ちが…ぁあンっ…!」
兄さんが僕のアナルに触れた。
クプクプと節張った指が、入り口をほぐしていく。
「ぁああっ…だめ…ぇっ」
あっという間に淫道が広かれた。
「やっぱ準備してんだ…」
兄さんが冷たく言い放った。
恐る恐る顔を上げる。
さっきより眉間のシワを深くした兄さんが、僕を見下ろしていた。
「腹立つ…」
声と同時に、もう1本指が挿入された。
「あぁっ…んんっ!」
ゾリゾリと腸壁をえぐりながら、時折前立腺の裏を突く。
バラバラに動く指先が、激しくアナルを蹂躙した。
「はぁあんッああっ…兄さんっあああッッ」
「なぁ、初めてちんこブチ込まれたのって、いつだよ?」
「あああっ…やめてっ」
「パパ活を始めてから?それとも俺がまだ実家にいた頃?」
出会った頃の兄さんの顔が浮かぶ。
実家のリビングや甘いワックスの香りがよみがえる。
「いやっ…言わないで…っ」
「もしかして俺たちが兄弟になる前?」
「もうやめ…あああッあああっ」
複雑に入り混じった感情が込み上げ、視界が滲んだ。
なぜ兄さんは僕にこんな仕打ちをするのだろう。
「ああぅっ…おかしくなるぅっ」
それでも僕の淫らな体は、雄を誘うように揺れていた。
兄さんのペニスから手は離れず、気がつけばシゴき続けていた。
「ぁあっ指…ぃ…気持ちいいっ…ああんんッ」
押し寄せる快感に体が抗えない。
僕は兄さんをシゴく右手を、淫靡に加速させた。
「クソっ…誰にここまで開発されたんだよ」
兄さんは顔をゆがめると、僕の手首を掴んだ。
「もういい」
「あっ…」
ペニスから離れ、行き場をなくした右手がシーツに落ちる。
指先は兄さんの我慢汁でテラテラと光っていた。
天使
大変Hでした。最後にタイトルの意味がわかって良かったです。
ナナシ さん 2021年3月25日