あふれる愛をささやくのは (Page 3)
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マンションにやってくると、カバンからカードを取り出して扉を開けた。
先にいれようとしても明人は俺を押し込みながら家へと入る。
ドアが閉まると自動で施錠され、玄関で靴を投げ捨ててウィッグを外しながらリビングへと入った。
ソファーの上にウィッグを置けば、メイク落としシートでメイクを拭きとる。
「それで家に来てどうすんの?」
メイク落としシートをゴミ箱に捨てて、ソファーから立ち上がるとブラウスを脱ぎ捨てた。
スカートのホックを外して、チャックを下ろすのと同時にストッキングを脱ぐ。
ソファーにかけてあったTシャツとハーフパンツを身に着けたとき、グイっと肩が引かれてソファーに押し倒された。
「おい! なにすんだよ!」
「男の前でナニ着替えてんの? 無自覚すぎ。俺がなんであんたに声かけたかわかってねえの?」
「っ…まさか…」
「そう、そのまさか。俺はあんたが好きなの。兄のあんたを、男のあんたをずっと昔から愛してんの」
両腕を背中に回され、顎に指がかかって後ろを振り向かせる。
そしてためらいなく、俺の唇に彼の唇が重ねられた。
「…あき…と…?」
「紗雪の唇柔らかい。男じゃないみたい」
「おまえ…なんで…」
「好きな人にはしたいじゃん」
明人は俺の身体を軽々と抱きかかえると寝室に運んだ。
そしてためらいなく一線を越えた。
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「ひぐ…も、やめ…ぇ…」
グチュグチュと卑猥な音が響く。
体内に挿入される異物が、ゆさゆさと円を描くように動き、中に出されたものが隙間からあふれ出した。
「まだだよ、兄さん」
何度も中に出され、泡立つくらいかき混ぜられた精液。
弟に抱かれてぐちゃぐちゃになる自分が情けない。
胸の尖りを明人の指の腹が撫でる。
それだけで背中がのけぞり、また達した。
「んぁ…はぁ、はぁ」
ローションと体液でぐちゃぐちゃの身体はどこもかしこも感じて、今までにないくらい酷いセックスをしている。
特別なプレイをしているわけじゃないのに、長い間つながり、離れることがない。
「あき、と…ぬい、て」
「ダメ。兄さん、セックス好きだし、まだイけるでしょ?」
そういって、パチュンッと腰をぶつけられる。
「ああっ」
奥にあたり、ビクビクと身体が震えた。
そして奥をノックするように明人のペニスが俺の弱いところをリズムよく責める。
「あぅ、やっああっ」
身体の奥にキスをするように、チュクチュクと甘い水音が響く。
つながる秘部は腰を前後に動かされるたびに泡立った。
そのせいでシーツはぐしょぐしょに濡れ、汗までも吸い込んだベッドはひんやりとして気持ちいい。
「ふぅ、んん…はぁ、も…あう、ああっ」
「兄さん、またイッたの? ココ、ピクピクしてる」
明人が入るお腹を押され中にまで刺激を受けた。
「うっ…うぅん…あぅ」
「可愛い声。兄さんの可愛い声、もっと聴きたいなぁ」
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