あふれる愛をささやくのは (Page 4)

 明人の身体も熱を持ち、汗を滝のように流しながら必死に腰を振る。

「ああっ!」

 激しさを増した動きにイッたばかりの身体は敏感に反応し、頭の中が真っ白になるくらい星が飛び散る。

「あき、やらっ、やらああっ──!」

 潤んだ瞳で俺を見下ろし、熱い唇を俺の耳元に寄せてささやいた。

「壊れちゃおうよ、紗雪」

「ふぇ…?」

 明人は俺をうつぶせに寝かせると、右手に指を絡ませてベッドへと押し付ける。

 あいている手で俺のお腹を抱きお尻を突き出す体勢にさせると、ちゅっと頬にキスを落とした。

「あきと…?」

「紗雪、愛してる」

「ぇ…?」

 その瞬間、明人の腰が引いた。

 バックでしたかったのだろうか。

 そんなことを悠長に考えていると、身体の奥に明人のモノがやってきた。

「へ…?」

 ゴチュンッ…と小さな変な音がたつ。

 チカチカと星が散り、目じりから涙がボロリと流れた。

 お腹の中を圧迫され、息が詰まる。

 だけど呼吸が止まることなく、明人の動きに合わせるように喘ぎ声があふれた。

「あぅ、あっ、あう」

 首の付け根を背後から押さえられ、ベッドにつく膝から下が浮き上がる。

 肌がぶつかりあう音が素早さを増し、さらに俺の口からは甘い声がこぼれた。

「あっ、あっ、あっ、あ、ん…」

「気持ちいい?」

「ふぇ、あ、あぅ、あ、あぅ」

「ふふっ、気持ちよさそうだ、ね!」

 パチュパチュと音がまた速さを増す。

明人の腰の動きが激しくなり、シーツを握る力が強くなった。

「ああっ、あう、あ、や、やあああっ」

「紗雪、出すよ!」

 今までにない快楽に意識が飲み込まれる。

「ああっ、あぅ、ああああ──!」

 ビクビクと中で震える明人のモノに、俺の身体がガクガクと震える。

 中に出される感覚にお尻は震え、搾り取るように明人のペニスを俺の秘部は締め付けていた。

「はぁ、はぁ、はぁ…」

 呼吸を整える音が遠くから聞こえる。

「愛してる、愛してるよ、兄さん。俺だけの可愛い紗雪兄さん」

 切なそうにささやく明人の声に重い口を開く。

「…ぁき、と」

「え…?」

「ん…」

 両腕を伸ばし、彼の首に抱き着くと唇を重ねた。

 触れ合っただけの唇はすぐに離れ、ベッドへと力なく倒れる。

彼が吐き出した愛液が秘部からドロッ…とあふれ出すのを感じた。

「つか、れた…」

 意識が途切れる手前、そんなことを口にした。

Fin.

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