砂漠の一夜 (Page 3)
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目の前が真っ白になるような絶頂の後、しばらくはそのまま繋がりながら二人で呼吸を整えた。
「……アシュラフ様が誘ってきたのがいけないんですからね」
「あっはは、そんなつもりはなかったけど…お前のことは前から好きだったよ」
「っ…そんなこと言ってると、また抱きますよ」
息が整い理性を取り戻したころ、取り繕うように言葉遣いを戻し軽口をたたきながら、汗ばむアシュラフの額に口づける。
まるで太陽のように明るく自らの前では無邪気な王にめまいにも似た感覚を覚え、力任せにまだ熱の引かない体を抱きしめ肩に額を押し付けた。
サクルが顔を上げると、今度はどちらかともなく唇が重なる。
熱い砂漠の夜に、二人の秘密の関係が始まった。
Fin.
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