SM男娼のぼやき (Page 2)
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「ッあっあっあ」
客にまたがる。
勃起したペニスをケツに感じる。
カウパーでヌルヌルになったペニスを、尻の割れ目と指を使って絶頂へ向かわせる。
「ごめんなさいごめんなさい、ありがとうございます」と俺の下で喘ぐ客。
―――どうなってんだ。この世界。イかれてる。
SM男娼をしていると、こんなことは当たり前にある。
自分がいる現実が、夢じゃないのかわからなくなる。
「ッ、あっあイ、いくよ」
「俺がいいって言うまで、イくんじゃねぇ」
腰を止める。
ここで叩けば、喜んで射精してしまう。
「ぁ…お、おねがいしま」
「なんだ?聞こえねぇよ」
口の端が上がってしまう。
俺よりも大柄の男が涎を垂らして懇願しようとしている。
「お願いしてみろ?上手にできるか?」
「ぅ…っ」
このお客とは、付き合いが長い。
冷たいプレイが好きで、言い放つような言葉の使い方をすると、喜ぶ。
重ねて、俺のことが好きでたまらない。
普段は立派な仕事についているらしい。
仕事のストレスで、蔑まれたくなるらしい。
全く違う自分を演じられる俺とのプレイが楽しいと言っていた。
指できつく男の根元を掴んでやる。
むくむくとまた動きを見せる。
脈を打つペニスは、悲しいくらいに俺の思い通りだ。
「お、お願いします」
男の乳首をピンっと指ではじく。
男は「ぅっ」と小さい声をあげる。
俺は再び素股で客の勃起したペニスをイかせるため、腰を動かす。
「ローション使わなくても、ぬるぬるだね。ド変態」
「ぁっ、すすみません」
汗をかく男の汚い顔が俺をじっと見つめている。
微笑んで見せて、気持ちいい表情をしてみせる。
指の下で、男が喜んでいるのがわかる。
「っ、あゥぁ」
破れたストッキングごしに、どろりとした暖かさを感じる。
「いいこだね」
汚い男の頬にキスをする。
今日も一日俺はやり切った。
人を一人救った気持ちになる。そして、一本煙草を加えた後、また絶望が走る。
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