今夜、波の煌めく海岸で。 (Page 4)
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「俺、外でしたことないです、男同士も…初めてです」
「俺も。でも、悪いけどもう待てない」
赤い夜景の見える秘密の場所で、ほの明るい月の下、吉野の衣服をゆっくりと脱がしていく。Tシャツにジャージ、そして下着。
スニーカーを残して彼は裸になった。
彼の健康的に引き締まった体が月明かりに照らされる。瑞々しい肌がとても艶っぽい。
恥じらう彼がとても可愛かった。
「明るいからよく見えるよ、お前の裸はやっぱり綺麗」
「先輩、俺めちゃくちゃ恥ずかしいです」
そんなに近くで見ないで、と肌を隠そうとする彼の手をどかし、ゆっくりと胸板を舐めた。
吉野は反射的に細い身体を逸らした。
ほのかにボディーソープの香りがする。
「お前っていつもいい匂いがするな」
「先輩と会う前にシャワー浴びてきてるんです…」
「俺も…」
自分もTシャツを脱いでしまい、戸惑うように彼を抱きしめた。俺の胸に耳を当てていた。
「すごい心臓の音…俺、ぎこちない先輩も見てみたいです、好きにしてください」
理性は途切れ貪るように吉野にキスをした。華奢な身体を撫でると彼の瞳は熱を帯び、色っぽく潤んだ。
互いに息が荒くなっていく。
唇を重ねたまま腰や背中を撫でていくと、指が動くたび腕の中の彼の身体にきゅっと力が入るのがわかった。
長いキスの次に彼の細い喉元から、緩やかなラインに沿って舌を這わせ、片手で背中を支えたまま、手を下の方へ伸ばしていく。そこはもう反り返るほど硬くなっていて、軽く触れただけで透明な体液が手を伝うほど濡れていた。くすぐってやると小さく腰が跳ねる。
「んん…」
彼は声を我慢するように顔を自らの肩に押し付け、甘い吐息を漏らしている。
「はあ、可愛いよ吉野…」
「先輩」
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