今夜、波の煌めく海岸で。 (Page 5)
俺達は互いのモノを擦り合わせた。
無我夢中で、なるべく肌が離れないように彼の身体を強く抱き寄せながら。自分のそれと一緒に吉野のモノを手で包み込み、上下させる。
深いキスで言葉を失いながら激しく求め合う。
後ろの穴に指を這わせると彼の感度は急激に上がった。
「あっダメです、先輩…!」
揉みほぐす様に穴の周辺を探りながら、前を激しくすると、吉野の身体は小刻みに震え始めた。
恥じらいながら首を振り、涙ぐんだ目で制止を乞う彼の表情に自分のそれがさらに滾った。
もう限界が近い。
「あっ!先輩もう…イクッ!ああっ!」
吉野は吐精し、果てた。手に彼の体液や温もりを感じ、より上下が早まる。
「俺もあと少し」
「あっ、あっ、やっ!待って!手、止めて先輩!イったからっ…!」
絶頂を迎えたばかりの敏感なそこを刺激され、がくがくと必死に悶える吉野の顔に興奮し、俺も果てた。
*****
服を着せてやった後、胡座(あぐら)の上に吉野を座らせてやった。
目を閉じたまま頬を紅潮させ、もたれかかる彼はとても愛おしかった。
「先輩、俺すごく気持ちよかった…」
「俺もだよ…」
髪を撫で彼の額についばむようなキスをした。
まだ少し息が荒い。
冷静になって辺りを見渡し改めて野外で淫らなことをしたのだと実感した。
「吉野がよければ、付き合ってほしい、これからも色々なところにお前を連れて行きたい」
「…先輩が好きです、だから俺も先輩と付き合いたいです」
でも野外では程々に、と彼は笑った。
ふと上を向くと空が白み始めていた。
春が来たことを五感で感じる。
遂に俺にも可愛い恋人ができた。
腕の中の華奢な彼を抱きしめながら、心が踊りそうなこれからの生活に思いをはせた。
「これからもよろしくな、吉野」
Fin.
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