羊の皮を被ったオオカミ (Page 2)

結局、俺がサークルに参加したのはあの新歓コンパが最後になってしまった。
カズヤからは時々連絡は来るものの、家に来ることはなかった。

そんな中、カズヤに俺の就職が決まったことを連絡すると、自分のことのように喜んでくれた。

「今夜お祝いしに行っていいですか!?」

とすぐに返事が来たので、もちろんOKした。
この夜が俺たちの分岐点になるとも知らずに…。

その夜、カズヤはいろいろ食べ物を買い込んでやって来てくれた。
が、珍しく酒はなかった。

「先輩、就職おめでとうございまーす!」

「ありがとー!」

烏龍茶で乾杯し、DVDを見ながらなんてことない話をして過ごす。
今までとなんら変わらない。

しばらくすると、カズヤの一言で状況は一変する。

「先輩、就職祝いに一発抜いてあげますよ」

俺は耳を疑った。

カズヤは普段、あまり下ネタを言うタイプではないし、ましてや酒も入っていない。
いつものふわふわにこにこした顔で、普通に話しかけてきた。

俺があっけに取られてポカンとしていると、にこにこしたまま俺に近付き、ウエストに手をかけてきた。

「ちょちょちょ!…本気で言ってんの!?」

「俺は本気っすよ…本気で好きなんです、先輩のこと」

好き…??

カズヤが俺のことを??

またも混乱して固まっていると、押し倒されてゴチンと頭を打った。

「いってぇー…」

頭の痛みに気を持っていかれていると、ヌメッと暖かい感触が下半身を襲った。

慌てて顔を上げると、カズヤが俺のモノを咥えているではないか。

い、いつの間に脱がせたんだ…!?

じゅぶっ、じゅぶっ、と音を立て、カズヤの頭が上下する。
舌先を尖らせて先端をチロチロと舐めてくる。

やばい…気持ちよすぎる…!!

「カズヤっ…やめっ、なんでこんなこと…!」

「言ったでしょ?好きなんですよ。好きだから、お祝いに気持ちよくしてあげたいんです」

俺のモノを咥えたままのカズヤはモゴモゴとそう答え、またしゃぶり続けた。

正直、溜まっていた。
だから、拒否しきれなかった。
それに、フェラなんていつぶりだ?
彼女なんて、それこそいつからいないのか覚えてもない。

カリ首に唇を引っかけて、舌先で先端を舐め回しながら、竿の部分を手のひらで上下にしごかれる。

この快感はカズヤから与えられているというのに…。
理性の欠片もなく、己の性欲に従ってしまう自分が情けない。

「あっ、ヤバっ、もう出るっ…!!」

カズヤの頭を押して離そうとしたが間に合わなかった。
俺の穢れた性欲は、カズヤの口の中にすべて吐き出された。

そしてカズヤはなんのためらいもなく、ソレを飲み込んだ。
いつもかわいいカズヤが、普段は見せないオトコの顔をしていた。

「先輩、どうでした?気持ちよかったっすか?」

ねぇ、ねぇ、どうっすか?気持ちよかったっすよね!?

と、しつこく聞いてくるカズヤは、いつも通りのふわふわにこにこしたかわいいカズヤで…。
さっきのことが夢のような気さえ起こしてしまう。

「あぁ、めっちゃくちゃ気持ちよかったよ!サンキューな!!」

俺はヤケになって正直に答えた。
カズヤは嬉しそうに微笑んでいた。

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