羊の皮を被ったオオカミ (Page 3)

｢じゃあさ、もっと気持ちいいこと、しましょうよ｣

また一瞬、眼光が鋭く別人のように見えたが、やはり目の前のカズヤはかわいくにこにこしている。

｢えっ、俺また抜かれるの？｣

｢もう抜きませーん｣

｢じゃあ…俺がお前を…抜くの？｣

｢違いまーす！それじゃ先輩気持ちよくないでしょ？｣

｢…抜き合いっこ？｣

｢惜しい！正解はぁ…｣

セックス、しましょ。

俺の耳元でカズヤが囁いた。
耳にカズヤの息がかかり、背筋がぞわりとした。

｢はぁ！？男同士で、どーやってすんだよ！穴ねぇじゃん！！｣

俺は一度抜かれているし、弱みを握られたというか、完全に劣勢である。

｢穴ならあるじゃないですかぁ｣

カズヤはにこにこして、俺の答えを待っている。

｢…尻か？｣

｢せいかーい！｣

｢マジかよ！俺、カズヤの尻にチンコ入れるの！？てか、入るの！？｣

にこにこしたままのカズヤが、とても恐ろしいことを言い放った。

｢はぁ！？俺が先輩のケツに突っ込むんすよ？｣

｢…え？｣

血の気が一気に引いていくのを感じた。
俺の？尻に？え？？

｢いやっ、でも俺女としかしたことねーし…｣

｢知ってまーす！｣

｢それに尻は出すところだろ？｣

｢入れるところでもありまーす！｣

カズヤは、俺がなにを言っても笑顔で返してきた。
もうお手上げだ…。

カズヤは服を脱ぎ始め、いきり立ったモノが露になる。
かわいい顔に似合わず、ソレは凶暴なナリをしていた。

｢そ…そんなの入るワケねぇじゃん…｣

｢これがあるから大丈夫でーす！｣

そう言ってカズヤが取り出したのは…ローション。

…どうも、お初にお目にかかります。

｢これでゆっくりほぐしていけば大丈夫なんで！先輩！がんばりましょ！！｣

かわいく、無邪気ではあるが、状況は決してかわいくはない。

だが、俺は押し倒され、カズヤ馬乗りになっているのが現状である。
カズヤが優勢に変わりはない。