思い描いていただけでは導かれない追憶と愛の詩情 (Page 3)
「っ…くっぅあ、ッん、あァっああっッ」
二人の体温が上昇し、どちらの皮膚か境目がわからないぐらい汗と精液でまみれた。
時々よぎる不安から逃れるように、セイジは自分自身を打ち付ける。
必死にしがみつくショウタの爪が、背中に食い込む。
「ぁ、ッぐあっ、んっあッッんっあ」
抉るようなピストンで内壁をこすってやると、ショウタの薄い唇から下品な声が漏れた。
「んっあ、っそ、っそこ、ぁうっッんんんんうゥっっ」
ショウタが必死に汚い声色を隠そうと口を強く結ぶも、我慢しきれないほどの快感に我を忘れたのか、悲鳴があがった。
*****
「んんんんっ、ぁッひっあ、っあ―――」
今まで自分のことを可愛いと言ってくれた男が、自分のこの汚い部分を見てもまだ欲情してくれているということにショウタは喜びを感じて抱かれた。
彼と一緒にいれば自分の醜い部分もいつか自分で認められる日が来るのだろうか。
抱かれながらショウタはセイジと未来の自分へ期待を込めて意識を手放した。
Fin.
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