ツンデレ恋人のサプライズ。 (Page 2)

 本当に珍しいくらい積極的だ。

 シグレは俺の背中に腕を回して顔をあげると、上目遣いで俺からのキスを待った。

 だからその唇に自分の唇を押しあてる。

 触れ合うだけのキス。

 離れようとしたとき、シグレが俺の首に腕を回してもう一度キスをした。

 半開きの唇から彼の舌が侵入してきた。

 口内を蹂躙するシグレの舌が上あごをなぞる。

 その瞬間、ゾワゾワと鳥肌がたちスイッチが入った。

 シグレの腰を抱き寄せ、深く口づける。

「んんっ!」

 シグレの口内に舌をねじ込み、舌を絡ませながら唾液を吸い上げた。

「ふっ、ん…はぁ、んっ」

 酸素を求めて逃げるシグレの後頭部を引き寄せる。

 貪るようにキスをして、下半身を押し付けた。

 お互いの硬くなった男のソレをグリグリとこすりあう。

 それだけのことなのにシグレの身体はガクガクと震え、小鹿のように足を震わせた。

 パンツ一枚のシグレのソコはヌチヌチと音をたて始め、指先でTシャツ越しに先端をいじってやれば大きく身体が震えた。

「んあっあッ」

 達したシグレの肉棒から愛液が飛んだのだろう。

 布越しでもわかるほど、彼の下着はぐちゃぐちゃに濡れていた。

「はぁ、ひどい、ひど、んぁ…はぁ」

「寝室に行こう」

 力の入らないシグレの背中を支えながら、膝の裏に腕を通して抱きかかえる。

 するとシグレは俺の肩に頭を寄り掛からせて静かにうなずいた。

*****

 二人が寝るにはちょうどいいダブルのベッド。

 シグレがこだわったブラックの寝具にローションが混ざった愛液が飛び散る。

 部屋に響くのはシグレの嬌声。

 気持ちよさそうに背中をのけぞり、俺の上で腰を振る元ホスト。

 筋肉がほどよくついた色白の身体。

 女性を抱いてきたであろうその身体には、俺が付けたマーキングが無数に広がる。

 綺麗な肌に咲くシルシに物足りなさを感じて、鎖骨へと吸い付いた。

「ひゃっ、あっんんっ」

 それだけのことで甘い声をあげたシグレは俺の身体に寄り掛かり、肩に顔をうずめる。

 背中を抱き寄せ、今度は首筋にキスを落として吸い付く。

「んっ…しつ、こい…!」

「シグレはどこかに行ってしまうみたいだからね」

「ッ…あんたが抱いてくれれば、どこにも行かない」

 相変わらず素直じゃない子だ。

 たまには甘い言葉を聞いてみたい。でもそれは叶わないだろう。

 半ば無理やりに同棲を始めたのだから。

 ホストを辞めて俺のもとに来てくれただけで幸せなことだ。そんなことわかっている。

 でも、やっぱり恋人なのだからたまには…なんて思ってしまう。

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