ライバルはスマートフォン (Page 4)
「ん、んぅ…」
瑛はさらに腰を浮かせてシーツを掴んだ。
まだ硬く窄まる内壁を抉じ開けるようにして押し込まれる指。
ローションのおかげで痛みはなくとも、少しだけキツイ、でも不快さはない。
一度奥まで埋め込まれた指は今度は速度を上げて引き抜かれていく。
そして、グチュグチュと卑猥な音を立てては瑛の中を探りだした。
体内を往復する春巳の指が、ふと瑛の弱点を突いた。
「あっ!」
身体をびくりと跳ねさせ、声を漏らす。
その反応を見た春巳の笑い声が背後で響き、指は引き抜かれた。
しかし、間髪入れずに二本に増えた指が再度埋め込まれ、しつこくそこを責めてきた。
「あ…ぁ、や…んッ」
瑛は控えめながらも絶え間なく喘ぎ、腰をくねらせてはシーツにすがる。
内壁は柔らかく解れ、勃起しっぱなしの瑛の中心は内部からの刺激に押し出されるようにして蜜を垂らし、シーツに恥ずかしい染みを拡げていく。
「…っ、イキそ…はるみ、イって、いい…?」
「待てって…」
ねだりは即座に却下され、また指が抜かれるが――。
瑛の頭上を通り越した手がコンドームを掴むのを見て、瑛は熱を持て余す身体を起こし、反転させた。
春巳と正面から向き合うために仰向けになり、個包装を破る手元を見た。
慣れた様子で自身の男性器にコンドームを装着する春巳の手、瑛はごくりと喉を鳴らす。
「ほら、脚開いて待ってろよ」
鼻息荒く、乱暴にも聞こえる物言い。
でも今の春巳は瑛だけを見てくれている。
それだけでも十分――いや、違う。
言われた通り、脚を開いて待つ。
「早く…」
春巳が欲しい、と際限なく膨らむ欲を告げ、熱に浮かされた瞳で見た。
「…瑛」
眼鏡のない目が細められ、不意に春巳は瑛に覆い被さり顔を近付けてきた。先にまつ毛が触れ合い、直後に唇が重なった。
柔らかな感触に、瑛は目を閉じ、そういえばこれが今日初めてのキスだと思い出した。
「ん、ん…」
両腕を春巳の首に回し抱き着いて、唇を数回ついばみ、互いに伸ばした舌を絡ませる。
瑛がキスに夢中になっていると、いつのまにか下方に伸びた春巳の手が片膝の裏側を掴んでいた。
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