ドM御曹司のご主人様は
代々続く名家にて仕える執事、椎名(しいな)。その跡継ぎである真(まこと)には身の回りのお世話だけではなく”お楽しみ”のお世話もする、という仕事もあり、椎名は一生懸命喜ばせたく、お付き合いを…でもそのお楽しみの内容とはいったい――。
「おはようございます。真様」
朝は誰よりも早く起床し、仕度を済ませる。これが私の日課でございます。
そのあとに我が屋敷のご主人様である真様を起こす…
これが私執事、椎名の役目でございます。
「んあ…ふぁぁぁぁぁ…」
「代々続く名家の跡取りである真様が大あくびとは…大旦那様が知ったら…」
「これは生理現象だ」
深々と頭を下げ、「申し訳ございません」と謝罪をすると
「それに今日は休日だ。こんなに早く起こせとは言っていない」
真様は少々私に当たり強いのですが、
「今日は朝からとてもいい天気なので、お散歩を…と思いまして」
なんということでしょうか、この私の言葉だけで顔を赤らめ、股間をもじもじとさせておられるではないですか。
「あっ、ううっ…それなら早く言え…」
そうなのです、私の役目には真様の”お楽しみ”のお世話も含まれているのです。
「お召しものをすべてお脱ぎになってこちらへ…」
急いでお召しものを脱ぎ捨て、大興奮で駆け足で寄って来るお姿はまるで大好物のジャーキーを目の前にした犬のよう…
お散歩用の赤い縄を取り出しただけで下半身も大興奮なご様子。
なんて可愛らしいお姿でしょう。
「こらこら、まだリードも付けていないのに…そんなにお散歩が楽しみなのですか? 今日は後ろ手に縛りましょうね」
ゆっくりと真様のお身体を縛りあげていく。
真様を喜ばせたく、たくさんある縛り方を覚え練習しました。
仕上げは縄を前に回し、胸の下を通る縄にくぐらせ首に掛け、後ろに束ねれば後ろ手縛りの完成でございます。
「ああっ!」
胸の下に縄をくぐらせたとき、私の手が乳首に触れ、その刺激だけで突然射精してしまったのです。
私の燕尾(えんび)服に飛び散る精液。
「あらあら、粗相(そそう)はダメだとあれだけしつけたはずです。私がよいと言ってから、と」
「ごめんっ…なさいっ…」
「それに乳首に触れてしまっただけで…なんていやらしい…」
「いやっ…! ”アレ”だけはやめてっ…!」
普段は生意気なのですが、お楽しみのときだけはものすごく気が弱くなる。
初めは戸惑いましたが仕えて5年。私も楽しくなっております。
「仕方ありません。毎回あちこちに粗相をして掃除をさせられる私の気持ちも考えてください」
真様が嫌がる”アレ”とは男性用の貞操帯でございます。
男性器の根元からガッチリと固定され、射精どころか勃起することもできなくなるのです。
鍵付きでございますのでご自身ではどうしようもないのです。
「…ついでに着替えてまいります」
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「やめてぇ…! もうしないからぁ…! 我慢するからぁ…」
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