加害者屈服~ペニバンに堕ちた犬
戸沢遥祐には憎むべき相手がいる。自身をいじめ、変態的自慰を繰り返すマゾへ開花させたヤンキー、箕浦迅だ。やがて彼に対して歪んだ愛を抱くようになった遥祐は、彼女のいる箕浦を自分と同じ雌犬に仕立ててやろうと画策する。処女アナルへの野菜挿入や、ペニバンによるハードな仕打ちに箕浦は自我を失っていき――。
「見て、迅(じん)くんがいる!手を振ったら、振り返してくれるかな?」
「ダメダメ。陸上部は駅伝の予選に向けて特訓中なんだから。それにしても迅くん変わったよね。去年までは半グレに交じって、気に食わない子を徹底的にいじめてたのに…すっかり大人しくなっちゃってさ」
夕方の校舎はどことなくせわしない空気に包まれている。サークルに行く者、バイトへ行く者…浮足立った人間たちが一斉に席を立つのを、僕はぼんやりと見ていた。
(いじめっていう認識があったんなら、どうして助けてくれなかったんだ…)
女子生徒が話していた内容を思い出すと拳に力が入り、爪が食い込む。
彼女たちが話題にしていた陸上部のヤンキー、箕浦(このうら)迅からリンチに近いいじめを受けていたのは、この僕だったのだ。
*****
(箕浦くんったらユニフォームの裾、肩までめくって、汗拭くんだもんなぁ。あずき色乳首が丸見え…。おへそ周りからち●ぽまで繋がる陰毛、剃っちゃったんだね…彼女のためかなぁ)
グラウンドを見渡せる図書室に移動した僕は窓側の特等席に腰かけ、リュックから小型のカメラを取り出してズームにする。誰もいない図書室は、憎き相手を“オカズ”とするには最適な場所に違いなかった。
「箕浦くん…僕を見てぇっ…」
そう呟きながら窓へ向かって息を吹きかける。曇ったガラスをコツンと叩いてみても彼は気づかず、マネージャーからドリンクを受け取っていた。
僕は彼についてならなんでも知っている。マネージャーを前にすると口数が減ることや、彼女と2人――校内中でセックスしていることも。
今だって木陰に移動した2人は啄(ついば)むようなキスを繰り返しているのだ。
(あんなコトをしておいて、マネージャーと付き合うなんて!こっちはもう戻れないのに…)
彼らがいる場所からは、3階にある図書室の様子を知ることはできないだろう。それでも僕は窓の向こうにいる箕浦くんにオナニーを見てほしくて、体育座りにした脚を広げると――小さな包茎ペニスを激しく擦った。
「あ、あっ!!見てぇ、見てよぉ!!箕浦くんに馬鹿にされた赤ちゃんち●ぽ、皮厚すぎて全然剥けないのぉっ!!」
(箕浦くんなんか大嫌い!――でも大好きなのぉっ…!!)
こうしてオナニーをしていると嫌いと好き…相反(あいはん)する感情の渦に飲み込まれ、窒息してしまいそうだ。なぜ壮絶ないじめを受けた僕が、彼を想って自慰なんかしているのだろう。
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僕、戸沢遥祐(とざわようすけ)は成人しても、小学生と見間違えられるほどの幼児体型である。だからなのか入学当初から彼――陸上の推薦で入学したらしい箕浦くんに目をつけられていたようだ。
それまで接点のなかった箕浦くんが、僕に話し掛けてきたのは…大学2年生だった昨年。人でごった返す食堂内でのことだった。
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