恋人がヤキモチ焼きで可愛いと思う平野さん

・作

同じ会社に勤める平野綾太と石田正輝は恋人同士だ。石田が二週間の出張を終えたその日、2人は夕飯に行く約束をしていた。しかし待ち合わせ場所で見知らぬ男といる平野を見た石田は浮気と勘違いし、連れ込んだラブホテルで平野に玩具責めを始め…

「ひ、ぁっ…あっあ、っ…許し、て…あぁっ」

ぐぽぐぽと音を立てて尻に入れられたバイブが勢いよく抜き差しされる。
不規則に埋め込まれたパールが抜き差しのたびにバイブを締め付ける後孔の縁へと引っかかり、甲高い喘ぎ声が響いた。

平野はベッドの上で四つん這いのまま、先走りを垂らして許しを乞うしかできずにいる。
持ち手のギリギリまで押し込まれたバイブが突然振動し、垂れ流すように精液を吐き出した。

「平野さ、浮気はダメだと思わん?」
「し、てない…ッ…あぁっあっ…とめ、てッ…」
「でも俺見たし。ムカついたし」

何度目かの射精で目がくらみ、寝そべりたいのに力を抜こうとすると石田が尻をたたいてそれを許さない。
振動するバイブを尻に入れたまま、機嫌の悪い石田にまた許しを乞う。

勃ちの悪くなった陰茎を強く握られ、無理やり勃たせられると快楽よりも痛みが強まった。
初めは何故石田が怒っているのかよくわからないまま、一方的に浮気だと言われて服を奪われた。
今もそうだ、何を言っても話を聞こうとしない。誰でもいいんだろと言ってバイブを突っ込まれている。

半勃ちの陰茎を雑な手付きで扱かれ、鈴口を穿られて気持ちがいいよりも腹が立ってくる。

*****

二週間の出張に出ていた石田が戻ってくる日だから、外で待ち合わせをして夕飯を食べる予定だった。
会社を出る前に昨日散髪したばかりの髪をしっかりワックスで固め、久しぶりに会う恋人を出迎えようとしていた。

待ち合わせ場所で見知らぬ男性が声をかけてきたのは確かだが、浮気でもナンパでもない。
その男性は息子の忘れ物を届けにきたが、待ち合わせ場所があっているかを聞いてきただけだ。

偶然その場面を石田が見ていた。

「あ、石田!お疲れ様、どうだった?」
「……お前、ふざけんなよ!」

少し日に焼けて男前度を増した恋人の姿に、いい歳して胸を高鳴らせる。
駆け寄った平野の腕を掴んだ石田は突然怒鳴り声を上げ、予約していた店とは真逆の方向へ歩きだした。

石田はラブホテルに入るなりアダルトグッズを選びもしないで買い漁り、お互いの上着だけハンガーにかけてベッドになだれ込む。
待ち合わせた時間を考えれば浮気している時間などありはしないとすぐにわかる。
勘違いされているだけなら、すぐにいつも通りになるだろうと平野はあまり深く考えずにいた。

「なあ石田、もしかしてさっきの?」
「俺じゃなくてもいいんか、お前」
「違うって、あの人はパパさん。浮気とかそういうんじゃ」
「パパさんだ?どうやって抱かれてんだよ、アホみたいに甘やかされたんか?」

言葉選びがまずかったと後悔するのは一瞬だった。

*****

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