恋人が営むバーでした甘くて塩辛いキス (Page 4)
「最近、誰かとした?」
「何を言ってるん、ですか、いきなりっ」
「いや、1か月ぶりなのに…柔らかくて熱いから、美琴の中」
状況証拠を突き付けるように、止めていた指の挿入を再開させる。
内部の肉は拒否するように締め付けるわけでもなければ、口を閉ざすわけでもない。
潤滑剤の助けを借りて、スムーズに挿入物を受け入れる。
「ねえ、どうしてこんなに柔らかいの?」
「前に言ってたじゃない、ですか…慣らす時間が、惜しいって」
オレとのセックスを想像しながら、美琴がここで結合部に指先を埋め込んで広げて卑猥な行為にふけっている…。
返答を聞くと、そんな淫らな絵面が頭の中に流れ込んできた。
「いつオレに犯されてもいいように、準備万端にしてるわけ」
「そんな、人を性欲の塊、みたいに言わないでください」
「そんなんじゃなくて…いいな、と思って?」
気恥ずかしくも、興奮や喜びをストレートに伝えると美琴が顔だけこっちに向けてくる。
何かおかしいことを言ったのだろうか?
向けられる表情は、言いたいことを必死に抑えているようで苦しくも切な気だった。
気になるが真意を確めるより先に、美琴は手に持っているものを差し出して言う。
「ほら、ヤりたいですよね? だったら僕の気分が下がる前に、早くっ…」
言いながら彼が眼前に突き付けたのは、未開封の避妊具1つ。
「あ、…うん」
半ば強引に押し付けられたそれを受け取りながら、中に埋め込んでいた指を抜き出す。
ぬめりが残る指先で封を切っていると、少し遠くで同じ音が聞こえてきた。
「美琴も使うの?」
「さすがに店の中を、精液まみれにするわけには、いかないので」
眼下で僅かに動く肢体に目を向けたまま、起立したままの肉に薄いゴムを被せた。
「もう準備できた?」
「早く、してください」
「はいはい、待たせてゴメン」
常夜灯のような弱い光と肌の感覚を頼りに、柔らかくも芯や弾力のある尻肉に先端部を這わせ、そのまま分け目の奥へ侵入させる。
「んっ…」
奥のくぼんだ部分に鈴口を当てると、テーブルに預けられている体がピクリと跳ねると同時に、美琴の唇から喘ぎ交じりの吐息が吐き出された。
「当てただけでそんな反応するなんて、かわいい」
大げさな反応をからかいながらも、下腹部を前へ突き出して美琴の内部へ侵入した。
「はぁっ…いいんですよ。いきなり、奥まで入ってきても。気遣うなんて、貴方らしくもない」
「今日は挑発的で、いつも以上に萌える…それじゃあ、遠慮な、くっ…!」
「いっ…あぁぁっ!」
硬い毛が目の前の尻の分け目に密着するまで侵入すると、短く引きつった声を漏らしながら、美琴は活きのいい魚のようにビクッと体を大きく動かした。
「っ…!」
その拍子に下半身にも力が入り、中や入り口が狭くなって一気に絡み付かれる。
急激な収縮は痛みではなく、ただただ精の解放を急がせた。
美琴に密着された部分が溶けるように熱く、頭がぼんやりして視界がチカチカする。
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