俺の先輩は甘えん坊

・作

大学生の潤には2歳歳上の恋人、翔太先輩がいる。端正な顔立ちの先輩だけれど、潤の前でだけは甘えん坊になる。しかし、潤だけが知る翔太先輩の一面はそれだけじゃなくて……甘えん坊で少しエッチな翔太先輩に、潤はどんどん振り回されていく。

二人でいるには狭いようでちょうどいいワンルーム。一人暮らしの俺は、そこによく翔太先輩を招いて一緒に時間を過ごすことが多かった。

翔太先輩は高校時代からの縁で、なんだかんだで大学も一緒になって、今では同じ学科の先輩ということになっている。そしていつの頃からか、こうやって恋人として密かに付き合っている。

 

俺がゲームをしていると、翔太先輩は退屈そうにあくびをした後、俺の膝の上に勝手に頭を預けてきた。いわゆる膝枕というやつだ。男の膝なんて硬くて気持ちよくもないだろうにと思っていると、先輩は手でスマホの画面をさえぎって邪魔してくる。

「ちょっと先輩!負けちゃうじゃないですか!」

「だって潤が構ってくれないんだもん」

「あともう少しだから……」

「そう言って、もう30分もたってますけど?」

先輩がこれ見よがしにスマホに表示された時刻を見せてくる。現在14時を軽く回ったところだ。でも今日は休日だし、まだまだ時間はある。それに今日は俺の家に泊まりのわけだから、ちょっとくらい放っておいてもいいかな……なんて思っていたのだけれど。

「ねえ、潤ってば~!」

「先輩、しつこいですよ」

「しつこくなんてないじゃん!潤のいじわる!」

ちょっと放っておいただけでこのありさまだ。この人が俺の2つ上だなんて信じられない。子供みたいにぷく、と頬をふくらませるその表情は、いつもの端正な顔立ちからは想像もつかないくらいに可愛くて。……他のみんなは知らないんだろうな。先輩は、俺の前でだけ甘えん坊になるってこと。

「先輩」

「ん?なあに?」

「終わったよ。だから」

しよう?耳元で囁けば、翔太先輩は目をきらきらさせて何度も頷いた。

 

「は、あ……んんッ、く……」

「翔太先輩、ゆっくり息して?」

「はあ、はあ……っ」

「そう、上手」

両手にローションを垂らし、彼の後ろにつぷりと指を沈めていく。先輩が俺の言う通りに深呼吸を繰り返せば、段々と緊張がほぐれてくる。

「そうそう、その調子ですよ」

先輩の頭を撫でながら言えば、先輩はとろけた顔でふわりと微笑んだ。赤く染まった頬が扇情的で、この人はどれだけ俺をあおれば気が済むのだろうかと頭を抱えたくなる。

「潤……もう、入れて……?」

「え、でも……」

「僕のここ、潤のがほしいって、言ってるよ」

ほら、と彼は自分で後ろをひろげてみせた。ひくひくしているそこは、本当に俺を誘っているみたいで。

「……先輩」

「うん?」

「どこでそんなセリフ、覚えてきたんですか?」

「え、あ……んあぁッ!?」

彼の後ろに俺のをあてがって、そのままぐっと腰を進める。突然の刺激にびっくりしたのか、先輩は大きい声を上げて背中をしならせた。後ろに反った喉、白い喉仏が突き出ている。びくびくと身体を震わせる先輩の手をちゃんとぎゅっと握って、俺はゆっくりと腰を深く沈めていく。

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