夜の帳のうつろい (Page 2)

「俺は楽しかったぞ」
「いや、まあ、楽しかったっていうか、気持ちよくはあったけどさ……」
「これが俺の手腕だ」
「それ自分で言う?」

 平太とは違い、俺は男色もたしなんでいた。隠していたわけではないが、それが噂になって平太の耳にも届いたらしい。そして「オレのも扱いてみて」と遊び半分に言ってきたから、相手をしてやったというわけだ。

「続けるか?」
「いや、もういい。……まあ、庸助のを扱いてやるくらいなら……」

 俺の痛いくらい張りつめた勃起は、その言葉を期待して熱の溜め込みを我慢していたのだ。平太の言葉に、俺は遠慮なく甘えた。

「そんじゃあ、よろしく」
「うわ、お前……その視線に女、ってか男はやられるんだな……」

 溜息をついてから、平太は起き上がって胡坐(あぐら)をかいた。

「オレ、人のモン触るの初めてだからな」

 まるで初心な童子みたいに、失敗の可能性に足踏みするようにそう言った。俺は「ああ」とだけ言って、寝巻の帯を外し膨らみを晒し出した。ボロンと飛び出たソレに平太は一瞬息を詰まらせたが、平太の手指が、ためらいながらも俺の勃起に触れた。指先が触れた瞬間、びくっとしたようにいったん離れたが、それからまた思い切ったかのように握り込んできた。

「でっか……」

 処女のように、扱き方がわからないとでもいうふうに掴んだままその手は動くことがなかった。

「平太、さっきみたいに扱くんだ。俺の手腕はもう教えたろう?」
「う、うるせ! いまに鳴かせてやるかんな!」

 俺は久々に楽しい夜になりそうで、思わず頬が緩んだ。

Fin.

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