二番目の恋
彼とは3カ月の夜を共に過ごした。僕は彼と毎夜を共にし、互いに言葉が通じなくても彼も僕と同じ気持ちなのだと思っていた。他人が触れる指の感触は、暖かい。暖かさを求めて何度も彼と寝た。 電話が鳴った。その電話で僕は気づいた、二番目の恋だったのだと。
―――あ、そう。
彼とは3カ月の夜を共に過ごした。
避けられたキスで理解した。
僕は、飽きられたんだ、と。
*****
彼が酔っ払って僕の家に訪れるのは日常だった。
酔っては僕の体をまさぐって、僕の喜ぶことばかり。
彼とはBarで出会った。
僕は日本人だけど、彼は違った。
僕の部屋で二人きりになると決まって僕のわからない言葉で話す彼を、愛おしく感じた。
「ぁ…っ」
僕はまだ社会人になったばかりで、何も知らない子どもだった。
彼の巧みに踊る指。
自分の皮膚へ他人が触れる指の感触は、なんて、暖かいんだろう。
「…ッ」
僕の蜜部に彼の指が入ってくる。
ずりずりと侵入される生々しい感覚に、びりびりと心も踊った。
口内で彼の熱い舌が僕の歯の裏を舐める。
硬口蓋を舐めあげられて、頭がくらくらした。
お返しにと、僕も彼の荒い息の中、舌を絡めて頬粘膜に硬口蓋へ触れる。
「…っぁ、はァっ」
蜜部から彼の白い指が引き抜かれると、いよいよ熱い太い棒が僕の尻穴に。
窮屈な感覚から目をきつく閉じて痛みを逃した。
僕の体の小ささを彼も理解しているのか、やおらかに拡張する。
入り口をこじ開けるように侵入してくる肉棒は、指なんか比にならない質量だ。
「…ぅっ」
慣れた菊門が早く欲しがって、彼へ腰を落とした。
目の前の大男は意図していなかった行動へ眉間にしわが寄り、長いまつげが震えた。
「ふ…ッ」
おもわず笑みが漏れた。
かわいいと思った。
僕とは違う国の人だから、彼の表情に対して僕は何とも言えない気持ちになることがある。
反応がわからなくて、感情が迷うこともあるけど、今の反応はかわいいと思った。
「イッちゃいそうだった…?」
彼が“No problem”と小さく呟く。
「アっ」
気を取られている暇はなかった。
ずんずんと僕の中を押し広げて、彼が出し入れを始めた。
「あっ、あっッアッ」
今度は僕の眉間にしわが寄る。
悩ましい僕の表情を見て、彼が微笑む。
必死に彼に腕を伸ばしてしがみついた。
首元で彼の口角が上がっていく。
スパイシーで甘ったるい香りが僕の全身を包み込む。
律動を送り込まれる僕の内壁はこすり上げられるたびに体に快感を覚えていく。
コツコツと前立腺をゆったり突かれると、じわりと全身へ熱が広がった。
「ハッぁ…っ、あ」
ぞくぞくと全身に熱が広がる。
喜びを知った体は筋肉を緩める。顔の上で愉悦の表情と苦渋の表情が混在する。
「っ、あっあっアッあっ」
抽送は激しさを増す。彼は太い腕で僕をぎゅうっと抱きしめて、腰を振る。
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