囚われの保育士は過保護な早漏先輩を射止めて (Page 4)
「淫乱先生のえっちな姿、みんなに見てもらおうな。この時間は保護者会に出席していた奴らと、先生の同僚しかいないから好都合だろ?」
“結婚すらしてねぇくせに、いっぱしの育児論なんか語りやがって…文句があるなら、言い返してみろよ”と続けられた言葉が重くのしかかる。何とかして窓の額縁(がくぶち)に手をつきながら男から逃げようとするが、それすら叶わない。触れられ過ぎた小さな突起はすっかり赤く熟して、感度が上がりきってしまっている。指で弾かれただけで意識が飛んでしまいそうだ。
「おいおい、乳首イキする気か…?」
「ふぁ…ごめんなさい、ごめんなさぁ…ぅんっ!」
散々Yシャツで擦られ、鋭く尖ったそれは片手の指で力強くつぶされた。空いているもう片方の手は、口腔内で暴れるから、謝罪もままならないのだ。
「淫乱先生。このまま誰かに尻穴を犯されるの見てもらうか?それとも大人しく、根本までしゃぶるか?」
そう言うと、佐野さんはまたエプロンのすそから手を忍ばせて、ボクサーパンツ上から割れ目をこじ開け、一点――お尻の穴をぐりぐりと押し込んだ。
「いっ!いやです!それだけはイヤ!!今日は袋の裏側もきれいに舐めますから…許してください…」
頬につたう涙が止まらない。『いいんだ、コレで…』と自分に言い聞かせて、相手の盛り上がった陰部のファスナーにキスし、歯で下ろし始めた時、ガラリッと勢いよく戸が開いた。
「何してんだよっ!!」
鬼の形相で飛び込んできたのは、火煙先生だった。僕の身体を隠すように前に立ち、自分が身に着けていたカーディガンを羽織らせてくれる。さらに、僕が耳にしたことのない大声で相手を威嚇したのだ。
「――佐野さんっ!アンタの言動は前から目に余る部分があったから、然(しか)るべきトコに報告してんだよ!!次こんなマネしたらただじゃおかねぇ…ここが園だってことわかってんのか!!」
「ちっ、ジャマが入ったか…。淫乱先生、来月の会も楽しみにしてるからな!」
*****
「…っ!」
足音が全く聞こえなくなると、僕は糸が切れたように力が抜け、その場に座り込んでしまった。床上にある自分がこぼした唾液の染みがやるせない。火煙先生に見られてしまったショックで紡(つむ)ぐ言葉が見つからなかった。
「宮園センセ、怪我はしてないよな?」
火煙先生はそっとこちらの涙をぬぐうと、『大丈夫、大丈夫』とまるで子供に言い聞かせるようにして、背中をさすってくれた。腰が抜けて力が入りきらない僕の代わりにYシャツのボタンを留め直し、スラックスを上げていく。
「一体いつから…アイツに…?」
静かに尋ねる彼に、歯切れの悪い言葉で経緯を話す。
最初の頃は脅かし半分のボディタッチ程度だったこと。
段々と行為がエスカレートしてきて、僕の太ももで自慰をするようになったこと。
その自慰行為の途中で本当にお尻の中まで犯されてしまったこと…。
男なのに抵抗できなかった、なんて笑われるかと思ったのに、火煙先生は僕の手を握りながら、真剣に話を聞いてくれた。
自分だけの秘密にするべきなのはわかっていたけど、頼りがいのある顔を前にしたら暗闇から抜け出したくなってしまったのだ。
――僕ってやっぱりずるいよ。人任せで、自分では何も解決できないんだから。
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