同僚の保健室の先生から交際を迫られています! (Page 3)
というわけで、今も毎日のように迫られているわけだ。
一体いつどこでオレのことを好きになったのか、オレにはとても疑問だった。
「えー!今日明石先生お休みなのー!?」
翌日、オレは職員室で女子生徒の大きな声を聞いた。
「体調不良でお休みだそうだ、ほら、さっさと教室に帰れ」
「超つまんなーい」
彼女たちは頬を膨らませて職員室を後にしていった。
そうか、今日アイツ休みなのか。ということは一日穏やかに過ごせる。
…と思っていたのに…
退勤後、オレはなぜか明石の家に向かっていた。
わざわざ職員名簿から住所まで調べてしまった…
いや、明石一人暮らしだって言ってたし、一人暮らしの体調不良って結構きついし、オレもこの間具合悪いとき保健室で世話になったし、これで貸し借りなしっていうか…
オレはそんな言い訳を並べながら、スポーツドリンクや栄養ドリンクなどをコンビニで調達してアイツの家に向かった。
明石の家は普通のマンションだった。
意を決して、インターホンを押す。中からは物音が全くしない。
あれ、外出してるのかな…
試しにドアノブに手をかけ扉を引っ張る。すると、鍵はかかっていないようで開いてしまった。
「不用心だなあ…」
オレは中に入るかどうか少し迷ったが、持ってきたお土産が無駄になってしまう、と中に入ることにした。
「明石、お邪魔しますよー」
そっと中に入るが、いまだに中からは物音がしない。
「明石?大丈夫かー?」
リビングに通じるであろう、突き当りの扉を開ける。
「明石!?」
そこには、床に転がる明石の姿があった。
「明石!大丈夫か?」
驚いてオレは慌てて明石を引っ張った。すごい熱である。
急いで、彼の寝室であろう部屋に連れて行く。横にさせ、買ってきたスポーツドリンクを開ける。
「明石!とりあえずこれ飲んで!」
「んん…相田先生…?どうしてここに?」
ようやく目を覚ました明石はもごもごとしゃべる。
「今はいいから!とりあえず寝てろ!あと台所借りるぞ」
オレは彼の返事を待たずに、台所に向かう。大変申し訳ないが冷蔵庫も勝手に開けさせてもらった。
「おーい、入るぞ」
簡単におかゆを作り、明石の寝室まで持っていく。
「ん…」
明石は気だるげな声を出しながらゆっくりとした動作で起き上がる。
「…いい匂い…」
「申し訳ないが勝手に作った、ほら、食べてみろ」
「食べさせてください」
「馬鹿野郎」
「僕は今病人ですし、甘えられるときは甘えても許されるはずです」
「結構元気そうだな?」
と言いつつも、それくらいならまあいいかとオレはスプーンでおかゆをすくって口元まで持っていってやった。
「…美味しいです」
「だろ?」
「やっぱり先輩は変わらないなあ…」
「えっ?」
オレは明石の発言に首を傾げる。先輩?変わらない?どういうことだ?
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