アイツのことなんて好きじゃない! (Page 2)
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「次郎ってお前入隊試験成績よかったやつじゃん!初めて同じ配属になるな、仲良くしてくれよな〜」
配属が同じになった時、和は笑顔でそう声をかけてくれた。
今までぼっちだった俺に声をかけてくれるやつなんていなかった。
「次郎も休日のレク参加しようぜー。楽しいぞ」
「時間の無駄」
無理矢理レクリエーションに連れ出されそうになることも多かった。
飲み会のようなイベントにも引き摺り出そうとしてきた。
「しつけえ!」
なんでだよ。
理由を聞くと、アイツは笑って「別に俺が気になるから。それ以外の理由なんていらなくない?」と言ってきた。
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「っ、きもちっ、なんでっ、あいつのふくぅ、みでると、きもちいいんだ、よぉ」
頭の中が真っ白になってくる。ぼんやりとしてきた。
「っ、あっああっ、いっ、でる、っ…!」
白いモノが隊服に放たれた。
俺はへにゃり、と力が抜けて地面に座り込む。隊服を見つめながら、自分の中の気持ちを理解してしまった。
「…アイツのことなんて、好きじゃねぇ…!」
Fin.
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