幸せのおすそわけ (Page 3)

「あっ、ぁあ、先輩……!」
「萩原っ……!」

夜が深まり、お互いの体力が限界に近づいてきていても、二人は性行為を続けていた。それだけ結ばれたことが嬉しくて仕方がなかったのだ。

「先輩……っ!もっと奥、きて、くださ……ぁあっ……!」
「……いいのか?」

仲島は少し気遣う素振りを見せた。萩原の方がずっと身体に負担はかかっているのだ。これ以上負担をかけても大丈夫なのだろうか、そう思案している様子の仲島に萩原は少し腹が立った。

「先輩。先輩の目の前でお願いしてるのは誰ですか?」
「萩原、だけど」
「そうです、他ならぬオレがお願いしてるんです。オレ、先輩になら何されたっていいし、何だってされたいんです。だから……ね?」

萩原はその言葉と共に仲島の腰に脚をからめ、奥へと誘い込むような姿勢になった。そしてその言葉を聞いた仲島は瞳の奥にさらに欲情をにじませて萩原を射抜くように見つめた。

「……本当にいいんだな?」
「いいって言ってるじゃないですか!……ください……先輩を全部……!!」
「あんまり煽るな、よっ!」
「っ、ぁあぁぁぁっ!」

仲島の律動がさらに激しくなり、萩原はあられもない声をあげてよがり狂った。気持ちがいい、それしかもう考えられない。激しい律動は続き、仲島の性器は腹の奥へ奥へと進んでくる。そしてある一点までくると、ぐぽんっ!という音と共に何かが開く感覚がした。結腸が開かれ、苦しさとそれをはるかに上回る快感に萩原は絶頂した。

「ぅ、あぁ、あーっ!」
「大丈夫か?」

労るように撫でてくる仲島の手にすり寄りながらも萩原は快感に支配され、もっと、もっと欲しい、もっと仲島の好きにされたい、そんな気持ちでいっぱいだった。

「せんぱぃ、もっと……」
「マジかよ」

仲島は苦笑していたが、萩原は快感から逃れる気も仲島を離す気もなかった。

「はい、もっともっと、ください、先輩を全部……大好きです、先輩……」
「お前なぁ」

やや呆れた様子の仲島がくしゃりと頭を撫でてきた。

「知ってるっての」

その言葉と笑顔に萩原は満ち足りた気持ちになり、幸せでいっぱいになったのだった。

Fin.

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