僕は愛する人のためならなんでもできる (Page 4)
「んああっ…んふっ…」
あぁ…これで、僕は修二さんのものになった。そして、修二さんも本当の意味で僕のものになった瞬間。
「あっ…あっ…しゅ…う…じさん…」
「気持ちいいよ…旭…これで、君は…僕のものだ…」
修二さんは僕のうなじを噛みながら腰を動かす。番になった瞬間、なんともいえない感覚に包まれた。それ以上に快感を刻み込まれていく。
「修二さんと…一緒がいい…んはっ…」
修二さんは、僕の男根を縛っていた紐をほどき、腰を激しく動かす。
「あんっ…んはっ…そこっ…んやっ…」
「これから…俺が…教えるからね…」
「うん…修二さん…いっぱい…教えて…!ああっ…」
「旭…出すよ…」
「出して…んはっ…!修二さんのものにしてっ…!!」
腸内に生暖かいものが吐き出された。そして、僕も同時に達した。
僕の体は修二さんのものになったことに喜び、抱きしめた。
「絶対僕を裏切らないでね…修二さん…」
「もちろんだとも。旭こそ、ここから逃げ出したら俺は許さないからな?」
修二さんは、僕を一生ここから外に出さないつもりなのだろう。当たり前だ。大切な自分だけのオメガなのだから。
それでいい。これで、修二さんは僕に縛られることになったのだ。僕の愛しい修二さん…絶対誰にも渡さない。
それから1年後。テレビを見ていたらオメガが襲われたニュースが流れていた。
「どうしたんだい旭。気になるかい?」
肩まで伸びた僕の髪をなでながら修二さんが笑顔で聞く。修二さんの好みがロングヘアと知り、それから伸ばしている。いまでは、僕の髪は修二さんのお気に入りになっている。
「別に?それより、ウェブデザインの依頼が何件か入ってたよ?」
「1件くらい、旭がやってみるかい?俺がサポートするから」
僕は、修二さんのサポートをしながらウェブデザインの勉強をしていた。いまでは修二さんのお墨付きの腕前をもっている。
「顔を合わせる仕事は俺がやるから。しっかり約束は守るようにね?」
「うん。1年間ずっと守ってるよ。だって、僕は修二さんのものなんだもん」
そういいながら、僕は首にしているベルトのチョーカーに手をあてる。チョーカーには僕のイニシャルであるAのチャームがついている。
このチャームの中にはGPS発信機がついている。僕はこれで修二さんに縛られている。
「僕も、修二さんが必要最低限の外出以外は僕のそばにいてくれて嬉しいよ…」
修二さんの時計にも小型のGPSがついているので、僕も修二さんがどこにいるかわかるようになっていた。
やりたいこともできて、愛する人ともずっと一緒にいられる。僕は、いまとても幸せを感じている。
テレビに映っているニュースを消し、僕たちはそっと口づけをした。
Fin.
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