一生分の片思い

・作

ひょんなことから関係を持ってしまったサークルの後輩×先輩です。三角関係ですが、想い人は出てきません。強気で男前な先輩受けと、自分に自信がない後輩攻めです。年下攻め好きな方におすすめです。ハッピーなお話ではありません。

ただのサークルの先輩。
それがいつからか、特別になっていった。

大学に入学したときから、一つ上の尚輝さんはずっと俺の憧れだった。
背が高くて、スタイル抜群。顔は男が見てもかっこいいうえに色気もある。
口を開くとその容姿からは想像できないほど気さくで、面白い。
関西出身のなまりが出るのも、女の子からはたまらないポイントだとか。

そんな尚輝さんと、特別な関係になったのは、去年の春の合宿のこと。
みんなが寝静まったあと、なんとなく眠れなくて宿舎の外に出ると、そこには尚輝さんがいた。
タバコを吸いながらスマホを眺めていたその姿が、なんだかすごく悲しそうで、思わず声をかけた。

『あの…眠れないんすか』

顔を上げて目が合って、ようやく彼が泣いていたのだとわかった。
溢れた涙を拭いながら、尚輝さんが笑う。

『…振られたから、慰めてくれん?』

そう言われたときから、この関係は始まった。

 

「…っ、佑真…っ、指…嫌や…っ」
「慣らさないと痛いでしょ、ダメ」

週に一回、尚輝さんの家に呼ばれて体を重ねる。
尚輝さんが大学を卒業しても、この関係だけは続いていた。

付き合っているわけじゃない。デートをすることもなければ、手をつないで歩くこともない。
互いに彼女ができたこともあった。
だけど、それでもこの関係は終わらなかった。

「嫌や…っ、そこばっかり…っ!」
「ここがイイから嫌なんでしょ?好きなくせに」

内壁をえぐるように指先を動かしながら、耳元でそう囁く。
尚輝さんのきれいな顔が快感でゆがむのが、たまらない。

尚輝さんが好きだといったあの人は、こんな顔を見たことがあるのだろうか。
たった一度だけ、サークルの飲み会で出会ったことがあるその人は、俺よりもずっと大人だった。

尚輝さんはその横顔を幸せそうな表情を浮かべて、ぼうっと眺めていた。
あの人の指で髪の毛を撫でられて、切なくて、苦しげな表情を浮かべていたっけ。

俺には、見せたこともない顔だった。

公開日:

感想・レビュー

レビューはまだありません。最初のレビューを書いてみませんか?

レビューを書く

人気のタグ

ハッピーエンド 甘々 エロい 無理矢理 エロエロ ゲイ 胸キュン ノンケ ほのぼの 年の差 切ない ちょいエロ 同級生 年下攻め リーマン 誘い受け 職業もの シリアス 健気受け ドS スーツ 調教 社会人 鬼畜 幼馴染み エロすぎ注意 ツンデレ ファンタジー ダーク ヤンデレ

すべてのタグを見る

月間ランキング

  1. おにいちゃんの射精管理

    アンノアンズ4600Views

  2. 傲慢調教師~逆調教メス堕チ~

    雷音4229Views

  3. コインランドリーの罠にご注意!

    タノタ3878Views

  4. 最強バイブレーション

    タノタ2958Views

  5. 偏愛監禁~部下に辱められた上司~

    くま野2442Views

  6. 竜宮北別館は男の花園!?~世話焼き乙彦の家臣仲人計画~

    雷音2011Views

  7. 24時間入れっぱなしチャレンジ

    くま野1811Views

  8. 僕はご主人様のえっちなペット

    くま野1640Views

  9. 甘くとろけて生クリームプレイ

    くま野1620Views

  10. 年の差なんてバイバイ

    タノタ1384Views

最近のコメント

  • セキ on 抵抗してみて?尊い
  • ヨシキ on 泡まみれ~新人ソープくんは優男ボーイに絆されて~素敵です!! 最初澪くんの切実さとコンプレックスが可愛いな…と思って拝見していたのですが玲さんの優しいこと…!🙏✨ 玲さんも澪くんにソープ嬢をさせること自体嫌だけど、せめて本番だけでも守るため…という気持ちからの研修なんですよね😂 一目惚れからそこまで守りきろうとする玲さんにときめきです…!❤️‍🔥 特に好きだったのが澪くんが必死のアピールをするために玲さんのお顔にその巨乳を押し付けたところです…!! 可愛すぎませんか…!!❤️‍🔥❤️‍🔥 この2人には幸せになってほしいです✨
  • セキ on 通い猫に恋をしたこのまま結婚すらゃあいいのに そしてあおいをハヤトサン幸せにして〜
  • セキ on 通い猫に恋をしたこのまま結婚すらゃあいいのに
  • まる on 雨に濡れる花何度も読み返したくなる 心情の描写もいいけど、もっといちゃついてるところを見てみたい! 大人の葛藤が心に刺さる