うなじに赤い花 (Page 5)
「実はさ…持ってるんだよね」
「持って…る?って何を?」
疑問符を浮かべるアオイに、「ちょっと待って」と告げて、レイタはアオイから離れると、自分用の棚から、小さな袋を取ってすぐに戻ってきた。
ナイロン製の真っ赤な袋の中身をバラバラとレイタはベッドにこぼれ落とした。
「こ…れは」
バラバラと出てきたのは、避妊具と親指ぐらいのサイズの小型バイブ、それから透明の液体が入ったミニボトルだった。
「誕生日にフザけた先輩からもらったやつ。使う機会もないからしまってたんだけど、ようやく日の目を見ることが…」
「何でそんな用意周到なの…」
「先輩に感謝だよね」
言って、レイタはニカッと笑った。
時刻は夜の11時になろうとしていた。80人強が住んでいるこの学生寮の各部屋で、皆、思い思いの時間を過ごしているのだろう。けれど、今現在、この寮の中で、ルームメイト同士でセックスに興じているのは、おそらくこの部屋だけだろう。
ベッドを中心に、部屋の中にはベリーの甘酸っぱい香りが充満していた。原因は、レイタがもらったというあやしいグッズに入っていた、潤滑液だ。これも盛り上げ要素の1つなのか、潤滑液には香りづけがされていたのだ。
レイタは、アオイの後孔に、甘酸っぱい香りのソレをドロリと垂らして指で塗りつけるように撫でてきた。
「ん…くすぐったい、よ」
もどかしさからか、四つん這いの体勢でアオイはフリフリと腰を揺らす。
「ちょ…それ、エロいから」
「煽ってんの?」と囁いて、レイタは中指を孔の奥へと差し入れてきた。
「ひぁっ…!んなっ…」
経験したことのない感覚に、ゾクゾクと身の毛がよだつ。
「アオイ、痛い?」
口では優しく聞いてはいるが、レイタの手は止める気などさらさらないというように、アオイのナカをクチュクチュとかき回していた。
「あー…何か、すごいね、この感触。女の人とは違うんだけど、何かすげぇ…熱いし」
「は…ぁ、汚く、ないの?ねぇ…俺、どうなってるのかわかんなっあああっ!」
指がスっと抜かれたかと思ったら、今度は舌が孔に触れてきて、思わずアオイは声を上げた。
「声、抑えないと、聞こえるかもよ?」
「んっ…んふっ…ぁああんっ」
四つん這いになっている片手を持ち上げて、アオイはその手で自分の口元を塞いだ。直後に孔のナカに舌を挿しこまれて、また、声がもれる。
「ふふっめっちゃべリー味」
「あっやだ…」
頭のナカがドロドロと溶けていくような感覚に、アオイはイヤイヤとやはり腰を振るのだった。
「だからぁ…それ、エロいって」
言って、舌で後孔を虐めながら、レイタはおざなりになっていた、アオイの自身に再び手を伸ばした。先端に指で触れれば、我慢できない欲がレイタの指に滴り落ちる。
レイタは片手でアオイの自身を扱きながら、後孔には舌で刺激を与え続けていた。唾液と潤滑液でドロドロになった入口は、赤く熟して、まるで息づいているようだった。
最近のコメント