わんことご主人の甘い生活 (Page 5)

「んぁ！な、に…ラック…だ、だめだ…ほんと、うに…」

ご主人の命令なのに、聞けなくて。

きつい内壁に穴を開けるみたいに、思い切り腰を打ち付けた。

「ひっ！ぁああ！」

ご主人が声を上げて背中が弓なりに反れた。

そんなに痛いの？

「あっ…あ…ぅ…ふあっ！」

痛みに引きつる声が、しこりを俺の性器の先端で突くと途端に甘い声に変わる。

「や、ぁ…はっ…ん…」

そのまま、ご主人の細い腰を両手で掴んで揺さぶる。

気持ちいい、自分の手で擦るよりずっと。

ご主人の中はあったかくて、狭くて、たまらなく気持ちいい。

「ああっ…ん、ふぁ…っ」

俺の腰の動きに合わせて、少しだけご主人の腰が勝手に動く。

腰を支えていた手の片方を、ご主人の性器に伸ばして握る。

「んんっ」

少し、ご主人の中が締まるから、気持ちよくて、性器を手で弄る。

「あっ、ぁ…やっ、ほん、と…に…ラック…ぅ」

手の中でご主人のもどんどん硬く大きくなってく。

俺の欲望は、どんどん昂って奥をえぐるようにピストンしていく。

「あぁ、ふ、ぁ…あ！」

「ごしゅ、じん…おく、きもち、いい？」

「あっ…ら、っく…や、め…ああっ」

だけど、ご主人の中は俺を離そうとしてない。

だから、俺ももう我慢しない。

片手で背中を押さえて床に押し付けて、お尻だけ高く上がった体勢で思い切り揺さぶって、ご主人の体の奥に俺の体液を放つ。

「ああぁ！」

同時にご主人の性器も俺の手の中で爆ぜた。

「はぁ…はぁ…ご、しゅじん…」

「んっ…ぁ…はぁ…ら、っく…」

かすれた力のない、それでいて艶っぽい声。

ああ、ダメだ。

また、昂ってくる。

ご主人の中で、俺のものはまた熱くなっていく。

「なっ！ラック！」

「…ごめん、なさい」

「あっ…あぁ！」

欲望のままに何度も何度も揺さぶって、中に出して。

ご主人は次第に、やめろとは言わなくなって。

「…ご、しゅじん…ほかの、だれかと…こういう、こと…す、るの？」

「あぁ…っ、ん…し、ない…」

「じゃあ…はぁ…ごしゅ、じんは…おれ、の？」

「んっ…あ！なに、言って…」

「ご、しゅじん…おれじゃない、だ、れかと…しない、で…」

想像すると、ものすごく切なくて、嫌で。

答えが聞きたくて少し揺さぶるのをやめて、挿入を浅くする。

「んっ…わ、かった…しな、い…から、だか、ら…もう…」

鼻にかかった声で告げ、震えるご主人の内壁がひくひくと脈打つ。

「じゃあ…ごしゅじん、は、おれの」

嬉しくなって満面の笑みを浮かべ、思い切り最奥まで貫くと、ご主人は体を反らせて俺も、二人とも何度目かわからない絶頂を迎えた。

「んあぁ！」

まだ、まだ足りなくて揺さぶり続ける。

「あっ…あぁ…」

善がるご主人は可愛くて、ずっとこうしていたかった。

肌がぶつかる音とご主人の甘い喘ぎ声と俺の熱い吐息が響く寝室での契り。

ずっと、ずっと幸せでいようね。

Fin.