隠れビッチを落としたい (Page 3)
でも、そんなの知らない。
そっちがその気なら、もう強行突破するのみ。
「他の男とばっかり遊ばないで、俺とも遊んでくださいよ」
その言葉に、先輩がピタリと動きを止めた。
「…他の男ってなに?」
しかし、すぐにニコニコ笑みを浮かべてとぼける。
これ以上先輩にはぐらかされないように、今度は真っ直ぐに見つめた。
「先輩がいろんな男とホテル行ってるの、俺何回も見たことあるんです」
「っ!?」
俺の言葉に先輩は顔を青くした。
「別に遊んでても、男が好きなの知っても軽蔑とかしてないですから」
慌てて安心させるように言葉をかけると少しだけ表情が和らいだ。
けど、まだ警戒しているような、そんな雰囲気。
わざわざこんな話をしたんだ、言うならもう今しかない。
「俺…先輩のことが好きなんです」
「えっ」
「だから、先輩が他の男と遊んでいても軽蔑はしないけど、ショックです、好きな人が他の男といるのは、やっぱりショックです」
「藤堂っ」
「でも、それ以上に俺にももしかしたらチャンスあるのかもって思いました。いや、チャンスください」
「ちょっと待って藤堂!」
静止をかけた先輩は、混乱した表情をしている。
「冗談じゃ…ないんだよね?」
「はい」
「俺が遊んでるの知ってるんだよね?…それでも好きなの?…」
「はい」
即答すると、先輩はそのまま黙り込んでしまった。
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