最低最悪の不倫 (Page 5)

後悔と屈辱や羞恥、あらゆる感情が渦巻いていると、顎を持ち上げられて口付けられた。

「…ごめん、こんな不貞を働くなんて、男として最低だよな」

どういう意味なのかわからず俺は瞬きを繰り返す。

「…俺も、立夏が好きなんだ…もちろん春香も愛してる…だけど…」

嘘だろ…信じられない。でも、キスをするような好き、ってことなのか？

「立夏…もっと、触れていい？」

耳元で甘く囁かれる。それだけで全身が甘美な痺れに襲われる。固唾を飲んでつい頷いてしまった。

「ありがとう」

いうと同時に彼は俺のシャツの裾から手を差し入れる、薄い胸板を撫で回され、触れられる箇所に火が付いたように熱い。そのままシャツをまくられ脱がされた。露わになった肌に彼は舌を這わす。

「あ…っ、あぁ…」

思わず甘い声が漏れる。今まで経験したどんな行為より気持ちがいい。

唇を塞がれ、体中を愛撫される。気持ちよくて頭が痺れていく。

「ズボンも、脱がしていい？」

優しく問いかけるけど、逆に恥ずかしくて小さく頷くしか出来ない。

ゆっくりとベルトを外して、ズボンのボタンとチャックを外してずらされる。その中の下着を既に自身が軽く持ち上げている。恥ずかしくて消えてしまいたい。そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、彼はそこをやんわりと掌で撫でる。

「んっ…！」

びくんと腰が震える。姉への申し訳なさに苛まれながらも確実に悦んでいる俺がいた。彼もカットソーを脱ぎ去り上体を晒している。そして再び俺へ手を伸ばす。

撫でられる度に自身は膨張して、早くも下着にシミを作っている。

「あ…ぅ…」

堪えても吐息交じりの甘い声が漏れてしまいどうしようもない。

胸の突起を転がすように指先で撫でながら素肌を合わせ、彼は俺に何度も何度も口付ける。慰めるように、慈しむように。

「…立夏…」

「あぁ…っ」

下着の中に手を差し入れられ直接自身を触れられると呆気なく達してしまった。恥ずかしくて消えてしまいたい。

手にべっとりと付着した精液を和彦さんは舌先で舐め取る。その仕草がなんともいえず官能的でくらくらした。