高層階の人形 (Page 3)

「あッ、ぁ…や、やだ…っ…リク、さん…っ…」

「やだと言うわりにだらしなく濡らしてるな。よほど新しいおもちゃが気に入ったんだな」

そう言い捨てて蔑むような笑みを浮かべ、濡れた手で再びローターを取った。
そして、よく濡らしたそのおもちゃを後孔にゆっくり挿入する。

「っ、は…ぁ…まだ、慣らして、ないのに…っ…」

「慣らさなくても、こんなにすんなりと入ったんだが…慣らす必要があったか?」

リクさんは、いつもとは違う意地悪な笑みを浮かべてそれをコード元まで俺の中に埋めた。
言われた通りだ。普段とは違うというだけで俺は興奮し、すんなりとこんなおもちゃを受け入れてしまった。
さっき布越しに聞こえていた無骨な音とは違い、自分の中からくぐもった音が聞こえる。
直接敏感なところを細かく刺激されるのは堪らない、もっと欲しいと思ってしまう。
そう思ったのに、無情にも俺の中にローターを入れたまま下着を履かせ、リクさんは立ち上がった。

「さて、お仕置きを始めようか。私が帰ってくるまでそのままだ。もちろん、このリモコンは持っていくし部屋の鍵のパスワードも変える」

「えっ…や、やだよ…待って…!」

「帰ってくるまで、そのままでいられたら…たくさんよくしてあげよう。自分でいじったら、またさらにお仕置きだ」

口元にゆがんだ笑みを浮かべ、忘れた書類とローターのリモコンを手に玄関に向かうリクさんを、俺はただ見送るしかなかった。

それから数時間、俺の中に入ったままのそれは不規則に振動を強めたり弱めたり止まったりして俺の体をもてあそんだ。
もうすぐでイきそう、そう思った瞬間に振動が弱まる。
まるで、俺の体のことを熟知しているように。
そう、リクさんは俺のことをわかってオフィスから遠隔で操作しているんだ。
早くイきたい…じれったい…でも、永遠に続くようなこの快楽の波も気持ちいい。

「っ、ん…はぁっ…はッ……早く…帰ってきてよ…」

その願いも虚しく、ただ時間は過ぎガラス越しの空は赤から紺色に染まっていった。
自分で触ってイってしまいたい。
それでも無意識に腰が動いてしまってるのか、うつ伏せでソファに身を預けているため俺自身が擦れて気持ちいい。
もっと強い刺激が欲しい。

どれくらい時間が経っただろう。
もうろうとした意識の中でドアが開く音が聞こえた。

「この様子を見る限り、約束は守れたようだな」

「リク、さん…っ、はぁ…ごめんなさい…もう、逃げない…から…ッ…イかせて」

「あぁ、私も約束通りにご褒美をあげないといけないな」

さっきよりも幾分か柔らかい笑みを浮かべたリクさんはローターを止め、俺の中からそれを引き抜いた。
その感覚すら快感で、全身に甘美な痺れが走る。

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