パンドラの部屋 (Page 5)
しっかり根元までバイブを挿入するとスイッチを入れ、ゆっくり上下に動かすとさらにいい声を上げて何度も腰を震わせる。
その様子が面白くて可愛くて、バイブの振動を強くしてやると肩越しにこちらを見て絶頂が近いことを訴えてくる。
「んぁっ…あ、ぁッ…そ、うま…そう…まっ…も、イく…っ…」
「いいよ、何回でもイけよ」
耳元でそう囁きながら、敏感なところにバイブを押し付けてやると背中をそらして嬌声を上げて再び絶頂を迎えた。
「…俺も、もう我慢できねぇや…入れるよ、響…っ…」
バイブを引き抜き床に捨て、響の痴態を見てすっかり痛むほどに固くなった俺自身を取り出す。
体を気遣ってやれることもなく細い腰をわし掴み、一気に自身を挿入した。
「っはぁ…はッ、…そう、ま…待っ…ッああァ!」
淫靡な水音と肌がぶつかり合う音と共に、嬌声を上げて再びいとも簡単に響は達してしまった。
けれど、もう待つことなんてできない。
容赦なく腰を引き、また突き上げて何度も律動を繰り返す。
もう、カメラが回っていることなんて、すっかり頭から抜け落ちていた。
夢中で響に腰をぶつけ、やがて一緒に果てた。
「っ…はぁ…はぁッ……とんでもない目に、あった…」
「結構、楽しかっただろ?」
縄を解いてやり、二人してベッドに身を投げた。
そして、ガチャリと音が聞こえたので重たい体を起こし、ドアの方へ向かう。
少し緊張しながら、ゆっくりドアノブに手をかけるとドアはすんなりと開いた。
「響!開いた!開いたぞ!これで帰れる!」
「…!帰ろう!また閉まっちゃう前に早く帰ろう!」
すっかり疲労困ぱいでうとうととしていた響が俺の言葉で反射的に体を起こし、慌てて服を着替え始めた。
俺も急いで着替えて、二人して部屋から転がるように出ると目の前に俺たちのカバンが置かれていて、壁には張り紙が。
「お疲れ様でした、出演料は封筒に入れてカバンの中に。おかえりはあちらです」
帰り道の矢印と共に労いの言葉が。
俺たちは文句を言いながら、この部屋のある雑居ビルから出て帰路についた。
また何かオモチャを使うのも悪くないかもしれない…今度はアレを使おう…なんて思いついてしまった。
それは、また別の機会に。
Fin.
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