処女喪失は拘束プレイで (Page 2)

「あっん…！」

　背中がのけぞり、視線を下半身に向ける。

　桜井が背中に腕をまわし、へそに舌を落とした。

「先輩、考えごとはよくないですよ」

　ピチャァと音をたてながら、へそを舌先でいじる桜井から視線をそらす。

　だけど同時にお腹の中を指が暴れた。

「んんっ！」

　お腹の中からへそに向かってトントンッとたたかれる。

　初めてのはずなのに、散々いじられたのか痛みはなく気持ちがいい。

　身体が快楽に跳ねるたびに、手錠がジャラジャラと音をたてる。

　まさかの処女喪失が拘束プレイ。

「んあっ、そこやめ…！」

「やめません。僕のことだけ考えてください」

「かんが、え…うぅ…あぁんっ！」

「考えてる？　本当に？」

「ほんとだって…！　不本意だけど考えてるぅっあああ！」

　達するとグポンッ…と指が勢いよく抜かれ、背中から腕が抜かれた。

　身体がベッドへと沈み、お尻から何かが流れるのを感じる。

「ぁ…あ…ん」

「先輩、本当に僕のことを喜ばせるのが上手ですね」

「ッ…は…、なに？」

「だって不本意なのに考えてくれてるって…。すっごく嬉しいです」

「黙れへんた…い…んッ！」

　桜井を蹴りつけようと伸ばした足がとても重く、彼に届く前にボトッとベッドに落ちる。

「はぁ…、ようやくですね。せーんぱい」

　桜井はうつぶせになった俺の身体にまたがると、お腹に手をまわして腰を浮かせた。

　突き出す形になったお尻の穴に、桜井の肉棒の先端が触れる。

「ぁ…マジ…かよ、ぅ…」

「マジです」

「うっ…や、め…！」

「先輩が悪いんです。こーんな可愛いお顔とお口で『仕事しろ』『こんなこともできねえのかよ』『バカじゃねえの』って怒って…僕のことをいじめるから」

「いじめ、て…なんか…ぁ！」

　仕事をしないでセクハラすれば『仕事しろ』って言うし、セクハラ目的で近づいて『教えてください』と超簡単なことを聞かれれば『こんなこともできねえのかよ』って言っちゃうだろ。

　しかも盗撮目的でトイレまでついてくれば『バカじゃねえの』って言いたくもなる！

　それなのになんで俺がこんな目に合わないといけないんだよ。

「僕以外には優しいのに、僕にだけ厳しくするからイケナイんです」

「ごめ、ごめんって…！　やめ、るか…らぁ！」

「やめられたら困りますよ」

「じゃあやめないから！　おねが…ひぅッ！」

　手錠で手の動きは止められてる。四つん這いになってるため、足をバタバタさせても逃げられない。

　どんどん侵入してくる肉棒に俺はぎゅっと目をつむった。

「や、やだ…やだ、こわぃ…！」

　情けない声が口からこぼれる。大粒の涙が溢れ、シーツにボタボタと落ちた。

　──ズ、プンッ…

「ぁ、ん…はっ…！」

　入った。

　身体の奥を圧迫され、呼吸が止まりそうになる。

「先輩、ようやくつながれましたね」

「うぅ…さいあくだ…！」

「本当に先輩は僕を喜ばせる天才です。こんなときにも『最悪』だなんて褒め言葉…！」

「うっざい！」

　中に入る異物に慣れてきて、意識すれば呼吸ができるようになってきた。

　ゆさゆさ、と桜井の腰が揺れる。圧迫するだけだった肉棒は、中から快楽を与えた。

「あぁ…はぁ、んぁ…」

「気持ちいですね」

「はぁ、ん…うぜ、ぇ…」

　クチクチとやらしい音が漏れ、ベッドは腰の動きに同調してきしむ。