処女喪失は拘束プレイで (Page 3)
「先輩は本当に僕をいじめるのが好きなんですね。お口、悪いですよ」
「ぁ、はぁ? さく、らぃ…が、仕事しな…いでセク、ハラするから、だろぉ…!」
「先輩が可愛いからです」
「ふざけ…ッああっ!」
「ふふっ、可愛いですね」
「くっ…んんっ! やめぇ…」
揺れるだけだった腰の動きが、前後へと変わる。
クチクチという音から、パチュパチュと音がさらにいやらしくなった。
「んぅヤダ! やめ、おねが…やだっあああっ!」
「やめません」
「そ、そんな強くしたら、ひゃうぅ!」
シーツの上に精液が飛び散り、力なくベッドに倒れた。
達した身体は疲労で重く、腰がビクビクと震え続ける。
まぶたが落ちそうになったとき、ズチュンッと大きな音がたった。
「ひゃああああっ…、かっ、は…ッ!」
ぶるぶると身体が震える。
顔だけ振り向けば、桜井の高揚した表情が目に入った。
「まだ、ですよ?」
「ひぃ…! さくら…んあああっ!」
「はい、なんですか?」
「はぁッん! ぁやっ、め…」
「速めて? ははっ、先輩ってば…もう!」
「ちがっ! ぐぅ…ああっ、あっ、あっ、やだぁぁああ!」
速度を増した腰がいやらしい音をたてて打ち付けられる。
ガシャガシャと頭上の手錠は暴れ、ベッドに顔をおしつけながら行為を受け入れる。
「はぁ、やだ、ダメッ、ま…また、またぁ…! い、いぐ…いくぅう!」
「いいですよ、先輩」
何度目かわからない絶頂を迎えたときには、もう精液なんて出なかった。
──翌朝
隣で眠る桜井の憎たらしい寝顔を眺めてため息をつく。
身体は重いし痛いし最悪だ。
「あーくそー」
「それ僕への愛の言葉ですか」
気持ち悪い返答に再度ため息をつく。
さっきまで眠っていた桜井の目はパッチリと開いている。
「結城先輩」
「なんだよ」
「愛してます」
「うるせー」
「はい、愛してます」
「…はぁ」
無理やりに身体を暴かれて、初めてを奪われてもそこまでイラつかない。
多分、俺も桜井の調子に慣れているってことだろう。
「はぁ…最悪」
「え、結婚しましょう?」
「どうやったらそんな風に聞こえんだよ! 相変わらずお前の耳はクソだな!」
「そんな先輩…、そんなふうに言うなんて…」
しゅんっと落ち込む桜井に罪悪感が芽生える。
「ごめん、ちょっと言いすぎ──」
そう言いながら体を起こしたとき、桜井の腕が俺の手首をつかんでベッドへと押し倒す。
「先輩は本当に僕を喜ばせるのが上手ですね!」
「お前はそういうヤツだよ!」
「はい! さすが僕の可愛い先輩です!」
嬉しそうに笑う桜井に俺はまたため息をつく。
(もうどうにでもなれ)
と心の中でぼやいた。
Fin.
最近のコメント