五線外の声 (Page 4)
敏感に反応をする律に奏の理性も限界が訪れた。
性急に指を引き抜くと奏自身をあてがい、捨てられた子犬のような瞳で見つめながら先端を擦り付ける。
「律…可愛過ぎて我慢できない…もう律の中に入れたい…いい?」
「はぁ…ぁっ…う、ん…来て…」
その言葉を聞くと間髪入れず、律の体を強く抱きしめながら自身を奥まで挿入した。
「あ、ぁッ…熱い…っ…」
「っッ…律の中も熱い…っ…すごい、とろとろなのに…俺のをぎゅうぎゅうして離さないよ…っ…」
休む暇を与えず、下から何度も突き上げる。
律動を早めるたびに蕩けた内壁は奏自身を絞り上げ、互いの限界が近づいていく。
「かな、で…っ…ぁ、あッ…もう、イ…く…っ…」
「いい、よ…っ…一緒にイこう、ね…!」
*****
同時に達した後、室内に二人の呼吸が響き余韻に浸るなか、未だ熱を孕んだ瞳を律に向けながら奏が口を開いた。
「…今日さ、家…親帰ってこないんだ。だからさ、来てよ。もっといっぱい律と過ごしたい」
「っはぁ…は、ぁ……うん…いいよ」
奏の欲を映した瞳を見てもうなずいてくれる律に満足そうに笑みを浮かべ、何度も唇を重ねる。
そして普通を装った二人は、練習室のドアを開いて一緒の帰路についた。
Fin.
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