枯れ専青年と初老の恋 (Page 3)
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「やっぱり、似てますね」
「じいさんと俺?」
「えぇ、セックスのときは、いじわるなところとか」
顔に似合わず、白い煙を吐く。
その、毒っぽい姿も自分にしか見せていない姿ではないかと錯覚し、魅力的に見えた。
「え、じゃあ、俺と付き合ってよ」
食い入る様に彼の瞳を見た。
目は濁っていない。キラキラと光りが反射している。
「ふふ、貴方は僕には若すぎますよ」
「え、俺50…」
俯いて、優しく微笑む柔らかい彼の表情。
彼の青白い指が、彼の薄い唇に触れる。
―――あぁ、俺のものに、なるわけ、…ないか。
Fin.
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