君に与えるアメとムチ (Page 4)
今日はなんだか最初から感じやすい。
あの男とヤんなくてよかったと少しだけ思う。
これじゃあ突っ込むより、突っ込んでほしいって思っちゃうかもだし。
「柳、ちゃんと俺、お前のこと好きだよ」
「火遊びしようとした恋人に言われてもねぇ」
「うっ…だからごめんって。もうしないってば」
「はぁ…いいよ。今回だけね」
そう言って柳は俺の唇にキスを落とした。
口を開いて、舌を侵入させるとクチャクチャと唾液が混ざり合う音が響く。
柳とのキスは好きだ。
飴のように甘くて、飴のように溶ける感覚がする。
「んっ、やなぎぃ…ッんぅ」
キスに合わせて、柳の腰の動きもいやらしくなる。
グチュグチュと円を描くように動いていた腰が、前後に激しく動き始める。
「んんぁ、んんぅん」
酸素を求めて唇が離れても、それを阻止するようにまた唇が重なり合う。
頭を押さえられ、貪るようなキスが繰り返される。
「ふぅんっ、んんっ、あ、うぅ」
中をこすられて気持ちいだけじゃなくて、柳の器用な舌使いにも身体がとろける。
今日は本当に敏感すぎて感じやすい。
まるで精力剤でも飲んだように、イッてもイッても性欲が収まらない。
「んんんっ、んんぁ、あむっんんっ」
口をふさがれたまま絶頂を迎える。
けど柳は自身の腰の動きを止めなかった。
「んあっ、やなぎぃ、おれぇ…」
「いいよ、いっぱいイこうね」
「う、ッん…」
「特別なキャンディーはまだあるから」
滲む視界で、柳が満足そうに笑っている。
『キャンディー』って聞こえて、なにを言ったのか聞き返そうと思ったけれど…。
「好きだよ、タクミ」
「んっ…」
その言葉とキスに俺は考えるのをやめて、柳に与えられる快楽に溺れた。
Fin.
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