今日も明日も、君の香り (Page 3)
堀内に濡れた服をむりやりはがされ、そのままベッドに運ばれた。髪も体も雨で濡れたままだから、シーツもすぐに濡れてしまう。
唇を舐めるようなキスを何度か繰り返した後、深く口づけられる。堀内の髪も濡れていて、雨の匂いがした。外では雨の音がまだ続いている。
目を閉じると雨の中でしているみたいな気分になった。
堀内と抱き合うのは今日が初めてじゃない。でも堀内の部屋で、しかも昼間するのは初めて。
後ろめたさを感じてちょっとぐずっていたら、堀内が強引に進めてきた。
夕立みたいにキスが体じゅうに降ってくる。
「や…、待て、って…」
受け止めきれそうになくて頭を振ると、裸の胸の先を甘噛みされた。そこにふれられると変な気持ちになる。嫌っていうんじゃなくて、自分の浅ましさをみせつけられてるみたいで恥ずかしい。でも、堀内の手で、口でふれられてしまうと、もっとそうしてほしいと思う。
胸に小さな痛みを感じた。堀内の頭を力の入らない手でぱかっと叩く。
「ば、か…、痕つけるな。明日から出張なんだよ」
「知ってます。先輩、誰かに裸を見せる予定があるんですか?」
「ホテルに露天風呂があるから入ろうって言われてるんだよ」
「断ってください」
「相手は課長なんだよ。断れるか…」
笑う気配に本気で蹴ってやろうかと思っていたら、脇腹にかみつくようなキスをされた。
「断れるようにしてあげますよ」
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