今日も明日も、君の香り (Page 4)

体をうつ伏せにさせられ、うなじや背中にキスをされた。強く吸われ、歯を立てられる。
堀内の両手は、敏感になった俺の胸の先を撫でる。かすめるように触れたかと思うと、こねるように強く押される。

「…っ、…は」

頭も体も、どこもかしこも熱い。頭を振ると、濡れて張り詰めた胸の先に爪を立てられた。こぼれそうになった声を呼吸とともに押し込める。

繰り返されるキス、大きくて少しかたい手のひらや指が胸や腹を撫でる。体のどこもかしこも火照り、息をするのも苦しい。
きれぎれに堀内の名を呼ぶと、体を起こされ、仰向けにされた。ぎゅっと抱きしめられる。
そして、堀内の息が下腹を滑り、内ももの付け根に何度も強くくちづけられた。堀内の短い髪がきわどいところを掠め、体の中でざわざわと波打つものが噴きだしそうだ。足にぐっと力を込める。

「…やだ、あ、…やっ」

あやすように下腹を撫でられる。ふっと息を吐く。
「今日は俺の好きにさせてください。…久保さん。…朝(はじめ)さんて呼んでいいですか?」
言葉は丁寧だけれど、有無を言わせない口調にぞくぞくした。

「久保さんのこと、課長だけ名前呼びなんですね」
「意味は、…ない、…」
「朝さんの言うことを信じます」

堀内の口から出た、はじめ、という響きは甘くてぞくぞくした。もっと呼んでほしい。でも呼ばれたら、どこまでも許してしまいそうだ。

「だめ…。呼ぶ、…な」
きっと許してしまう自分が怖い。そんな堀内も怖い。
「名前で呼ぶの、まだ……早い」

下腹をゆるゆると撫でていた手が後ろへ回ったのを感じた。、冷たくとろりとした感触を伴った指が、奥深くを探っている。
湿ったシーツをきつく握りしめると、わかりました、と堀内は口の端を上げて笑った。
何をわかったのかと問う間もなく、膝を深く折り曲げられた。堀内だけに許しているところが露わになっているのがわかる。熱く、湿った息を感じる。

「いいですよ。でも、今日は俺のしたいようにさせてもらいます」

いつもは乾いた低い声が熱を帯びていて、体の奥まで響いてくるようだった。ざわざわと波立つものが堀内の声に、息に、すべてに反応して嵐のようにぐるぐると暴れている。自分では鎮められない。それができるのは堀内だけだから、もう、頷くことしかできない。
のしかかってくる堀内の重さを受け止めた。濡れた背中にそっと手を回す。ぎし、と腰をたわませるようにして堀内は俺の奥を何度も穿つ。快感が粒になって弾ける。息が苦しい。

「や…、あ、や、だ…」
「本当に?」

欲望をはしたなくこぼしている俺自身に堀内の視線を感じる。今の俺の言葉に意味なんてないってわかってて、堀内はわざと言葉にする。
悪態のひとつでもつきたいけど、そんな余裕はない。
堀内の腰の動きに合わせて上がってくる痛みと、それ以上の気持ちよさに頭も体もとろけてしまう。

雨の午後に抱き合う…、そんな後ろめたさはとっくに消えていた。

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