ヤンキーくんと優等生 (Page 3)
祐くんに流されるようにして、僕はベンチに背を預けて横になる。祐くんは覆いかぶさるようにして馬乗りになる。サークル活動をしている学生の声や鳥の声、風の音なんかが耳をかすめていく。祐くんはそんなの全然気にしていないみたいだった。
「ねえ、本当に、もし誰か来たら……っ」
「大丈夫だって。今講義中だし、こんな中途半端な時間に誰も来ねえよ。それに……」
祐くんは僕の耳元で低く囁いた。
「お前だって、シたいくせに」
「んッ……!」
「まあ、誰か来たって見せつければいいし」
「なッ……!?んぅ……ッ」
祐くんはそう言って再び深いキスをしながら、器用に自分の鞄をたぐり寄せた。彼の鞄には、いつしてもいいようにローションとコンドームが常備されている。最初はちょっとびっくりしたけれど、こういうときには感謝せざるを得ない。彼は僕のスラックスに手を掛け、隙間から手を差し込んで後ろに指を這わせた。ローションの音がくちゅ、と小さく響く。
「ふぁ……んん、く、……ッ」
「声、ちゃんと抑えてろよ?」
「うんッ……がん、ばる……ぁあッ……」
祐くんの指が徐々に入り込んでくる。気持ちいいところをかすめるように動かされて、すごくじれったい気持ちになる。もっと気持ちよくなりたい。無意識のうちに勝手に腰が動いてしまう。今の僕は、間違いなく自分から快楽を求めていた。
「腰、動いてるけど?」
指摘されてもなお、僕は腰を動かすのをやめられない。早く祐くんが欲しくて仕方がなかった。
「あぁ……、ゆう、くん……ッ」
「ん?なんだよ」
「僕、もう……」
僕は祐くんの手を握って、すがるように見つめて言った。
「祐くんが、ほしい」
「ふふ、いいよ」
彼はコンドームを二つ取り出し、1つを僕のほうに寄こした。
「お前もゴム付けて。服汚れちゃうから」
「あ、ありがと……」
口で封を切る彼の表情はどこかぎらついていて、これから食べられちゃうんじゃないかと思うくらいだった。その野性的な瞳に、思わず胸が高鳴る。
「じゃ、入れるね」
「うん……あっ……んぅ、……」
段々と入り込んでくる祐くんのものは、指なんかと比べ物にならないくらいの質量があって。呼吸も忘れてその圧迫感に浸っていると、彼はニヤリと笑って僕の顔をのぞきこんだ。
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