攻めるのは俺だ! (Page 5)
バフッと大きな音を立てて枕が顔面に直撃した亮だけど、それでも特に気分を害した様子を見せず、逆に楽しそうに口元をゆるませながら俺に近付いてきた。
「そうだよ、俺は薫専属で変態だから」
「…っ!」
甘い囁き声でそんなことを言われて、俺はその瞬間ブワッと一気に頬に熱が集まるのを感じた。
「…物好き」
視線をそらしながら苦し紛れで俺が悪態をついても亮は気分を害した様子をみせず、俺の顎をグイッと持ち上げるとキスをしてきた。
「…んっ」
まるで俺の唇の感触を楽しむかのように、亮は角度を変えながら何度もついばむような口付けをしてきた。
「薫、口開けて」
色っぽい声色で亮に囁かれ、俺は言われるがままに口を開けた。
「ん、いい子」
そんな俺に亮はそう言うと、俺の口内に舌を差しこんできて、その舌で俺の口内を蹂躙しはじめた。
「はぅ…んんっ…」
キスは初めてじゃない。だけど、今までのキスの中で今日のが一番濃厚で気持ちがいい。
亮の舌が俺の舌に絡まる度、俺の歯茎の裏をなぞる度、亮の唾液と俺の唾液が混ざり合ったものが喉を通る度、それがまるで強い麻薬みたいに俺の脳内を痺れさせた。
「んんぅ…あ…んぅ…」
キスをされているだけで亮の手はまだ俺の身体に触れていないのに、まるでそこから熱が広がっていくような感覚で、俺の身体はすっかり火照り始めていた。
「はぁ…可愛い…薫…」
唇を解放した亮は、完全にキスで酔っているようにぼぅっとしている俺を見て、頬を撫でながら嬉しそうにそう言った。
その言葉に俺もなんだが嬉しくなって胸の奥がキュンキュンッとしていると、亮は俺の耳元でそっと囁いた。
「俺に尻を向けて四つん這いになって」
さっきまでの俺なら激しく抵抗しそうな指示なのに、さっきの濃厚なキス一つですっかり身体が火照っている俺はその指示に素直に従った。
「…ん、これでいい?」
言われた通り、四つん這いになって尻を亮のほうに向けると、亮は「こうだよ」と小さく呟いて、俺の腰を高く持ち上げた。
「わっ!」
その反動で、俺の上半身はベットに押し付けられ、下半身は高く突き上げられた格好は、絶対に自分では直視できないものだ。
「ちょっ、亮、これは恥ずかしい…」
自分ですらマトモに見たことがない尻穴を恋人の眼前に惜しげもなく晒す格好は恥ずかしい。
だけど、亮はそんな俺の声を無視して、俺の尻の割れ目にトロッとした冷たい液体…恐らくローションを垂れ流しながら尻穴に塗りたくりはじめた。
「悪いけど、さっきから薫が可愛すぎるから、俺も割と限界なんだ」
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