無自覚恋愛 (Page 5)
やっぱり、ゆずきは俺に優しい。
知らない間に俺の部屋にはコンドームがあり、専用のローションがある。
脚を開くよう指示されて、恥ずかしい気持ちもありながら、言われた通りにする。
ぬちょっ、ぬちょっ、ローションを絡めたゆずきの指が尻の間に入っていく。
「は、うっ……ゆずき……まだ、っ?」
「欲しがるようになってくれて嬉しいけど、まだ」
頭の中で思い描けば、ゆずきの指は二本目。
ガチガチのゆずきのモノが、たまに俺のペニスの裏を刺激する。
まだ少ししか触ってもらってないのに、俺のソレもガチガチ。
「ゆずきぃ……っ」
俺には男女問わずにセックスの経験がない。
だから、どういう風にすれば相手が興奮するかとかわからないけど、ゆずきのことならわかる。
俺の尻の中に出入りする、ゆずきの指を軽く締めつければいい。
そうすれば、ゆずきの息が荒くなって、ほら、ゆずきの目の色が変わった。
「着けて、みつき。俺のココに、これ」
「ん」
ゆずきのペニスにコンドームを着ける。
根元まできれいに伸ばして、きれいに装着させて、ゆずきが垂らすローションを丁寧に塗りつける。
タマは垂れたローションで濡れるから、そこを舐めて、ゆずきの味を確かめた。
「入れるよ」
ぐにゅうっと穴の中に、ゆずきが入ってくる。
腹の奥が、ぞわぞわした。
「ゆ、ずき……」
「まだ、もう、ちょっと」
「あ……あっ……」
「ん、全部」
「はぁっ……」
最後までギッチリ入った感覚が、腹の中を満たす。
ゆずきの汗が、ぽたりと俺の頬に落ちた。
「あは……全部、受け入れたら、みつき、ラクになったでしょ」
たっぷり絡めたローションが、ぷちゅっぷちゅっとこぼれていく音がした。
「おまえ、が……しつこい、からだろ……」
「ツンデレなみつきもかわいいよ」
「あっ!あ、あっ!」
腹の中のゆずきが硬くなったのと同時に、ゆずきは前のめりになって俺の中を突きあげ始めた。
ぱちゅんぱちゅんっ、肌と肌が激しくぶつかる。
「みつき、おちんちん、触ってて」
「ん……」
言われたように自身を握り、擦り、弄る。
そうすれば、力んだ体の力が抜けて、ゆずきをより感じやすくなる。
「ゆずきぃ……だめ、……俺、もう、だめ……」
手が先走りで、ぬるぬる。
ズチュズチュと俺の中を突きあげていたゆずきが仕方ないなって顔をした。
「みつき」
「ん……ふ、ぅん……ん……ん」
舌が入ってきて絡め合って、俺がブルッと震えたら、ゆずきの舌が離れた。
だらり、と垂れた唾液を指ですくい、俺の乳首に塗りつけた。
言われるままに自分を触っていた俺の手の上に、ゆずきの手が重なった。
「ふぁ……あ……俺、イった……」
「俺も、もうイキそうだから」
二つ重なった手がイったばかりのペニスをさらに刺激する。
今度は体に力が入り、尻にズッポリとハマったゆずきを絞めつけた。
「みつき……」
「んんっ!」
イクときに見せる、ゆずきの気持ちよさそうな顔は、すごくかわいかった。
ガチャガチャ。
パタン。
「ちょっとー!あんたたち、いるのー?」
玄関から音がしたと思ったら、母さんが帰って来た!
「え、ちょ、えっえっ!?ど、ど、どうしよ、ゆずき……!」
まずい、まずいぞ。
換気もできてない部屋に入ってこられたら!
兄弟そろってベッドの上で、全裸で、まだ、ゆずきのが入ってるこの状況はどう見てもアウトだ!
「みつき、焦りすぎ。いいよ、俺が言い訳しておいてあげるから、みつきは寝てなよ」
ズルンと自身を引き抜いたゆずきは物足りなさそうな顔をしていた。
さっさと放ってあった下着を身につけ、服を着ると部屋を出て行った。
「はぁ~……もー、なんでこうなるんだよ……っていうか、ここの片づけるの俺かよ……」
ゆずきがどんな言い訳を母さんにしてくれてるのかも気になるところだけど、精液やらローションでベタベタになったベッドの掃除をしなきゃいけない現実に、ちょっと嫌気がさした。
*****
最近のコメント