心には、いつも君がいた (Page 4)
俺自身の先からじわじわと濡れた感覚が広がる。俺は頭を横に振った。
「青山とこうしてる夢をみた…。想像もした。でも…、今の青山がいちばんだ」
「そ…想像…?」
ぼんやりとした頭で江田の言葉を繰り返す。
「青山は想像したことがない?」
キスを何度も受けて凝り固まった胸の先を指で捏(こ)ねられて背筋が震え、言葉が形にならない。
「そ…、っあ、あっ…、んっ…」
体の中にどんどんたまっていく刺激が膨れ上がり、熱が苦しくて、吐き出したくてたまらない。
なのに決定的な刺激は訪れず、こぼれ落ちた先走りがシーツや江田の手を濡らすばかりだった。
「や、もう…、む、り…」
「もうちょっとだけ。待って」
吐息混じりの江田の声が背中を滑った。
*****
まだ誰にもさらしたことのない俺の秘められたところが、江田の舌でほぐされていく。
「んっ、あ、あっ、…あ…」
じわじわと差しこまれた舌先が抜かれると、今度は俺のこぼしたもので濡れた江田の指が入ってきた。長い指で中をかき混ぜられ、こすり上げられて、違和感があるのに俺の熱は止まらない。
指を何度か抜き差しされ、増やされて潤んだそこに、指とは違うものを感じた。もっと太くて、どくどくとしたもの…。
それが興奮しきった江田自身だとわかったときには、俺は江田を受け入れていた。
「ああっ、あー…」
内臓ごとせり上がってくるような感覚に頭と耳が、キーン、とした。
「青山、息吸って。力を抜いて」
遠くから響くような江田の声に俺は小さく頷く。ふっとひとつ、呼吸をすると江田が腰を進めてきた。
力が入ってしまうと中を締め付けてしまう。そのたびに俺の中にあるものが脈を打つように大きくなる。痛みと同時に訪れるうずきを、俺は息を吸って深く受け入れた。
江田は俺の前に手を回し、萎(な)えかけていた俺のものを扱(しご)いた。
体の外からと中からの刺激に俺自身がまた硬くなり始め、たまっていた熱がふつふつと暴れだそうとしていた。
「も…、あっ、んっ…、む、り…」
江田が、うん、と頷いた気がした。
大きく腰を動かされ、突き上げられて、背骨から熱が弾けだしそうだった。
ぼんやりとした頭で聞こえるのは、荒い息と体が交わる音だけ。
気持ちいい繋がりを解きたくなくて、俺は江田がくれる熱におぼれていた。
「あっ、ああー…」
俺自身が熱から解放されてから少し遅れて、江田のたまった熱が俺の中で弾けた。
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